将来に不安を感じ「仕事以外にも何か収入源がほしい」と考える会社員は少なくありません。その選択肢として「FX」を選ぶ人もいるでしょう。しかし、FXを始めるには正しい知識を身に付けることとリスク管理をすることが欠かせません。今回は軽い気持ちでFXを始めたものの失敗を続け、ついには家族に黙って子どもの教育資金にまで手を出してしまった…そんな会社員の事例を通して、FXで失敗しないヒントを解説します。
軽い気持ちで始めたFXであわや「破産&離婚」危機…42歳サラリーマンが大事な教育資金を使い込むに至ったワケ (※写真はイメージです/PIXTA)

FXで失敗しないための5つのヒント

FXはいい加減に取り組んでいると、時には大きな失敗にもつながりかねないリスクをはらんでいます。最後に、今回紹介した松本さんのエピソードを踏まえて、FXで失敗しないためのヒントを5つ紹介します。

 

1.必要資金は絶対に使わない

FXは、余裕資金で行うのが大原則です。FXは利益を得られることもありますが、投入した資金が減ってしまうリスクも伴うからです。特に生活費や教育資金などの資金に手を出すと、家族関係にも悪影響が出かねません。金額の大きさに関わらず、絶対にやめましょう。

 

2.トレードルールを決める

自分の感覚だけでトレード判断していると、合理的でない判断をしてしまいやすいものです。例えば、利益を伸ばせそうなチャンス局面ですぐに利食ってしまう、損失が拡大しそうな危ない局面ですぐに損切りできないといったことがよくあります。相場の状況を踏まえて客観的な判断をするために、トレードルールを決めることが大切です。

 

3.まずは経験を積んで、スキル向上を目指す

為替の世界では、世界中のトレーダーたちが利益を出すために競い合っています。初心者トレーダーがいきなり安定して利益を出し続けるのは、通常では難しいと考えた方がいいでしょう。すぐに利益をドンドン出そうとするのではなく、まずは経験を積みながらFXのスキルを向上させるところに、目標を置くことをおすすめします。

 

4.トレードの検証/練習をしっかり行う

FXのスキルの向上を目指す上で、たくさんのトレードを行ってそれを検証することが有効です。しかし、リアルのトレードでは時間が限られているため、トレード経験を積むのには限界があります。この点、現在はさまざまなトレード検証/練習のためのツールがあり、過去チャートを使って短時間に多くの経験を積むことが可能。こういった便利ツールを利用してみるのも、ひとつの選択肢かもしれません。

 

5.最初から全力で勝負しない

FXを始める際、いきなり運用資金を全て投入することはおすすめしません。なぜならスキルのない初心者が運用資金を大きく失うことは、十分に考えられる話だからです。FXを知る前に運用資金を使い切ってしまわないように、初めのうちは運用資金の一部を使って、少額でトレードに取り組むのが合理的といえるでしょう。

 

以上の5つのヒントを意識することで、松本さんのような失敗を避けながら、FXスキルの向上を目指せるはずです。

 

FXは、正しい知識とリスク管理を行えば、有効な投資手段となり得ます。しかし、一方で大きなリスクを伴うのも事実。自分の資金状況や知識レベルに合わせて、無理のない範囲で取り組むようにしましょう。