最強のトッピングは?

私は朝にさまざまなものをトッピングしたヨーグルトを食べます。牛乳のヨーグルトでしたら、大豆の粉である、きな粉を加えます。また、タウリンなどの海の成分を摂るために、じゃこやとろろ昆布などを加えます。バナナや、レーズンなどのドライフルーツを入れたり、最近では乾燥野菜を入れたり、クルミやアーモンドなどナッツ類を加えたりして楽しみます。

どうしても甘味がほしい人は、はちみつがスローカロリーなのでおすすめです。

このようにいろいろなものをトッピングすれば、健康によい「ま(大豆など豆類)・ご(ごまやナッツなど種実類)・わ(ワカメなど海藻類)・や(野菜)・さ(魚介類)・し(しいたけなどきのこ類)・い(いも類)」食材のうち、「ま・ご・わ・や・さ」の5種類を摂ったことになります。

朝の一食だけで、非常にバランスのよい食事になりますから、時間のない現代人にぴったりですよね。

朝にヨーグルトをきちんと摂っておくと、昼夜に塩分(ナトリウム)を多少摂っても、その害を打ち消してくれるカリウム、マグネシウム、カルシウムなどが多く摂れるので、とてもありがたいところです。

ヨーグルトはお料理や、お酒を割ったりするのにも使えます。私は以前、「死ぬ前に飲んだり食べたりしたいものは?」という取材を受けた時に、「赤ワインのカスピ海ヨーグルト割り」を挙げました。ロゼのような色で、やわらかい味となり、アルコールの吸収を抑え健康にもよいと思います。

日本では、ヨーグルトはデザートのように思われている方が多いかと思いますが、マサイ族にとってはそれこそ主食ですから、食事として考えればいろんな食べ方のアイディアが湧くと思います。

結局、世界最強の長寿食というのは、東洋と西洋の知恵の融合だと思うのです。大豆とヨーグルトを合わせた「豆乳のヨーグルト」も一つの可能性ですし、また、大豆を西洋でも摂りやすく加工した大豆ミートなども、さらに広まれば、世界の人々の健康寿命を延ばすことに役立つのではないかと期待しております。

家森 幸男
武庫川女子大学健康科学総合研究所
国際健康開発部門長