「ドタキャンOK」を認めてもらう

年長者はよく天気予報を見るようです。年をとると、わずかな気候の変化で風邪をひいたり足腰が痛んだりするもので、気持ちのうえではまだまだ若いつもりでも、体のほうがついていかなくなります。そこで、毎日の天気が気になるのです。

高熱が出たり、歩くのがつらいほど足腰が痛ければ、外出を控えても、微熱くらいだと、無理をして出かけてしまうのではありませんか? 仲間と約束をしていれば、「せっかく会うのを楽しみにしてくれているのに、キャンセルしたら申し訳ない」と思うからでしょう。

でも、無理をして出かけると、いつものようにはいきません。口数が少なくなったり、歩調がスローになったりします。こちらが口にしなくても、仲間ならきっとそれを感じ取って、「調子が悪いの?」と気遣ってくれるかもしれません。

それよりも前に、自分から「ちょっと風邪ひいちゃったみたいで、体がだるいの」「実は、立ったり座ったりすると膝が痛い」などと話すことになるかもしれません。

それを聞けば、仲間も気をつかって、「少しカフェで休もうか」「買い物はそこそこに切り上げよう」と予定を変更するなど、お互いに心から楽しめないでしょう。

老後の友だちは、できるだけ「ドタキャンOK」にしておくといいでしょう。「ドタキャンなんてわがまま」「相手に迷惑をかける」と思うかもしれませんが、お互いさまです。

ほかの誰かがドタキャンしても、「大丈夫よ」と受け入れる、そんな関係でいられたら、気持ちが楽になるはずです。もちろん、ドタキャンするときは必ず連絡を入れて、「ごめんなさい」の気持ちを伝えましょう。