子どもが中学生になれば、ある程度精神も自立してきます。親に万が一のことが起きた時のお金のことについて、話し合いをしておくことは、親にとっても子どもにとっても大切です。本記事では、FPオフィスライフ&キャリアデザイン代表の山内真由美氏の著書『FPママの親と子で学ぶお金のABC:13歳からのマネーのレッスン本!』から、「万が一の時」について親子で話すべきポイントを解説します。
親が万が一の時の「生命保険金」…中学生になった子どもへ、上手く伝える方法【FPママが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

子どもに学んでほしい点は…

パパやママに「もしものことがあったら」なんて考えたくないけど、お金の話は大事なことだから、親子で共有しておこうね。とくに教育費は大きなお金が必要になるよ。国公立の学校と私立の学校ではかかる金額が大きく違う。

 

もしものことがあっても、親は頑張って教育費を確保してくれると思うけど、子どももできるだけ勉強して、国公立に進学できる学力をつけておこう。

おうちの方へ、アドバイス…

死亡保険金額を決めるときには、何にいくら必要か見積もりをしてみましょう。そのすべてを保険で用意しなくても大丈夫。

 

たとえば、遺族基礎年金は子のある配偶者が受けとる場合、約79.5万円+子の加算(1人目・2人目が1人あたり約22.9万円、3人目以降は約7.6万円。2023年現在)です。仮に子ども2人だと、年間約125万円、月10万円ほど受けとることができます。

 

これに会社員の場合、遺族厚生年金が上乗せになります。遺族厚生年金は、死亡した人の老齢厚生年金の4分の3の額です。「ねんきん定期便」を確認したり、公的年金シミュレーターを使って、老齢厚生年金の見積もりをして、いくらになるか計算してみましょう。

 

さらに死亡退職金や預貯金等がある場合は、保険金額(保障額)を少なくできます。そして、子どもの成長とともに必要な額は減ります。

 

また、自宅を購入した場合も、団体信用保険で住宅ローンの返済ができるなら、その分は不要となります。何となく不安だからといって、必要以上に用意するのはもったいないですよ。死亡保険は定期的に見直して、そのときの状況にあった金額にしましょう。

 

 

山内 真由美

FPオフィス ライフ&キャリアデザイン

代表

ファイナンシャルプランナー、キャリアコンサルタント