渡し方や金額が悩ましい子どものおこづかい。一生続くお金とのお付き合いの出発点で、未来に続くお金の習慣を養う重要な場です。お金は“上手に貯める”より“上手に使う”ほうが難しいとも言われます。将来に生かせるマネースキルが身に付く「3STEP」で、おこづかい制をより良くスタートする方法を3人子育て中の現役ママFPがお伝えします。
新学年に慣れてきたら始めたい!身の丈に合った“我が子サイズ”の「おこづかい」。金銭感覚と家事スキルが身に付く「3STEP」の渡し方【ママFPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

子どもへのおこづかいには不安がつきもの…どう解消する?

都内在住で30代会社員、8歳の娘をもつTさん。娘さんは、放課後にお友達と近所のお菓子屋さんへ行くこともあり、「〇〇ちゃんはおこづかいもらってるんだって! 私もほしいなぁ」と“自分のお金”に興味を持ち始めたようです。

 

そろそろ始め時かなと考えてはいますが、せっかく覚えてきたお手伝いも、おこづかいをあげないとしなくなってしまうのではと心配で、なかなかスタートできずにいます。このようなおこづかい制の心配事を解消し、お金や社会の仕組みを生活の中で自然に身に付けられる効果的な進め方はないのでしょうか。

 

おこづかいは最初のルール作りが大事

おこづかいで多いお悩みが、Tさんのように「お金をもらえないとお手伝いしなくなるのでは?」ということです。ここまで重ねてきた良い習慣が崩れるのは避けたいですよね。

 

そこで、「自分の身の回りのことや、家族の一員としての役割は、お手伝いではなく当たり前のこと。家族が気持ちよく生活するために大人も子どもも関係なく全員で担当しよう。今の○○ちゃんならできると感じたからおこづかいを始めようと思うのだけど、どうかな?」と、あくまでお子さんの意思を尊重して始めましょう。

 

すべてに対価があるわけではないことを理解して、自分の選択で決めたとなれば、より積極的にスタートできるはずです。

 

さらに大切なことは、おこづかいを渡すのと一緒に「いつもありがとう」と感謝の言葉かけをすることです。お金は“ただ”仕事をこなすことで手に入るのではなく、感謝や人の役に立つモノやサービスを生み出すことが大前提という、お金の本質を伝えたいものですね。