家計管理はそれぞれですが、世のサラリーマン、「お小遣い制」というケースが多いのではないでしょうか。そこで問題になってくるのが毎日のランチ代。物価高で、どこのお店も値上げ。気軽なワンコインランチなんてもはや絶滅状態で、いかにして空腹を満たすかが、サラリーマンにとって試練になっています。みていきましょう。
ランチはコンビニおにぎり2個が限界…手取り28万円「43歳サラリーマン」、昼にラーメンを食らう「勝ち組サラリーマン」に羨望の眼差し

もはや「ラーメン」は「サラリーマンのランチ」の定番ではない

1ヵ月あたりの小遣い3.3万円ということは、1日あたり1,000円弱。そこから、日々のランチ代や交際費(飲み代)なども捻出していると考えると、サラリーマン、かなり厳しい状況に追い込まれています。

 

――おにぎり2個が限界

 

毎日のランチを写真付きで投稿している43歳のサラリーマン。以前は、頑張っている自分へのご褒美として、毎月1回は豪華なランチを食べる、というのがお決まりだったといいますが、物価高のご時世、そんな習慣は自然消滅。コンビニでおにぎり2個を買い、会社でタダで飲むことのできるお茶で流し込む、というのが定番だといいます。

 

――おにぎりは種類が豊富だから、組み合わせが何百通りもあるのがせめてもの救い

 

と男性。ただ最近は「コンビニおにぎり2個」でも厳しく、「1個に減らさないといけなくなるのも時間の問題」なんだとか。

 

そんななか、男性が羨望の眼差しを送るのが、ランチタイムにラーメンをすするサラリーマン。

 

――昼にラーメンを食べていたころが懐かしい

――いまや勝者でないと食べられない高級料理

 

と男性。ラーメンといえば、サラリーマンのランチの定番メニューのイメージですが、男性の会社の周りのラーメン屋は軒並み1,000円超えなんだとか。確かに、昨今、ラーメンは二極化が進み、1杯1,000円を超えるこだわりのものか、リーズナブルがうりのどちらか。確かに1杯1,000円を超えるラーメン、ランチタイムに気軽に食べるには少々高過ぎます。

 

総務省統計局『小売物価統計調査(2024年3月)』によると、ラーメン(外食)1杯の全国平均は665円。原材料の小麦の高騰を受けて、2020年ごろからじわりじわりの高騰。コロナ禍前の2019年9月に580円だった頃に比べて、80円以上も値上がりしました。

 

さらに昨今は円安とインバウンド消費の復活により、特に外国人観光客の多いエリアではラーメン価格が高騰。「1杯2,000円超え」と、もはやギャグともいえそうなラーメンまで登場し、話題になっています。どこでも気軽に食べることのできた国民食ともいうべき日本のラーメンは、いまや勝ち組サラリーマンしかランチで食べることのできない、高級料理。

 

平均的なサラリーマンでもランチタイムに気軽にラーメンをすすれるようになる日は、再び訪れるのか……とりあえず、賃上げに期待するしかありません。

 

[参考資料]

明治安田生命『家計に関するアンケート調査』

厚生労働省『毎月勤労統計調査 令和6年2月分結果確報』

厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』