取引する通貨ペアを増やすデメリット
取引する通貨ペアを増やすデメリットは、「通貨ごとの値動きの特徴を掴まないと損失を出しやすいこと」です。
世界中で取引されている通貨の量は異なります。ドルと円で考えても、ドルの取引量のほうが多いです。そのため、チャート上の値動きも通貨ペアによって特徴がさまざまです。素直にトレンドを形成する通貨ペアもあれば、癖が強く初心者トレーダーにはおすすめできないような値動きをする通貨ペアもあります。
プロトレーダーは、通貨ペアごとの値動きの特徴をある程度掴んでいますが、FX初心者のほとんどは通貨ペアの特徴まで把握しきれていません。そのため、すべての通貨ペアが同じような値動きをすると考えて、資金管理をせずにトレードしてしまうため、突発的に大きな損切りに巻き込まれてしまいます。
取引する通貨ペアを増やすことは、経済全体のトレンドを把握するために役立ちますが、通貨ペアごとの値動きの特徴を掴まなければ、不意の損失を招く恐れがあります。トレードする通貨ペアを増やし、ひとつでも多くのチャンスをものにしようとする姿勢は素晴らしいですが、デメリットを理解していなければ、かえって資産を減らす可能性が高いでしょう。
主要通貨ペア+トレンド通貨ペアで相場全体を俯瞰しよう
今回は、トレードする通貨ペアを増やすメリットとデメリットを解説しました。いち早く稼ぎたいという考えから、資金の回転率を上げるために取引する通貨ペアを増やす初心者トレーダーも多いですが、通貨ペアの特徴を理解しなければ資産を減らす速度を早めてしまいます。
より効果的に通貨ペアを考えるためには、各通貨の特徴や流通量を把握し、通貨の流動性に基づいたリスク管理を行うことが非常に大切です。プロトレーダーのように数種類のチャートを見て、経済の動向を把握するには、通貨ごとの学習や検証が必要です。基本的に素直な値動きをする主要な通貨ペアと、経済動向によりトレンドとなっているマイナー通貨を監視することで、着実な利益の積み上げとトレンドによる大きな利益を見込むことができます。
さまざまな通貨ペアに挑戦したいと考える初心者トレーダーは、まず通貨ペアごとの特徴を分析し、通貨ペアごとにとるリスクを均一にする努力が必要でしょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント
執行役員