1990年代半ばから2010年代序盤生まれの若者を指す「Z世代」。なかでも、ほめられることで伸びる、通称「ほめ伸びタイプ」の人たちは「最初の関係づくりを慎重に進めることが必要」と、自身もZ世代である、株式会社OMOCHI代表取締役である白附みくる氏は言います。白附氏の著書『Z世代の取扱説明書 Z世代社長が語るリアルな本音』(サンクチュアリ出版)より、このタイプのZ世代と良好な関係性を構築するための方法を詳しく見ていきましょう。
「ほめて伸びる」Z世代へのベストな接し方とは
「ほめ伸びタイプ」の特徴は、次の通りです。
・プライドが少し高め・見た目がキレイで容姿端麗な人が多い
・人からよくほめられて育ってきた
・怒られることにあまり慣れていない
・これまで生活で苦労したことがなかった
・否定に対する耐性がほとんどない
わたしは以前、このタイプでした。「みくるちゃん、本当にすごいね!」と言われるのはくすぐったい反面、ほめられることでとても伸びました。
このタイプは人から否定的な言葉を言われることへの耐性がまったくなく、少し何かを指摘されただけで「もう帰りたい…」「もう嫌だ!」となってしまうほど、否定されることがとても苦手です。否定をしても何もいいことは生まれないので、育成のためには、とにかくほめちぎるのが最善策です。
小さなことでも、実際に言葉にしてほめてあげてください。
ほめて伸びるタイプは“信頼関係”が何より大切
ほめ伸びタイプは、「いじられること」があまり好きではありません。とくに、否定的な内容を冗談っぽくいじられることを嫌います。否定されることにとても敏感なので、冗談でも受け入れることができません。笑い者にされることが嫌で、自分が人をいじる側になっていることが多い傾向もあります。
ほめ伸びタイプかどうかの見極めは、慎重に行いましょう。3タイプのなかでは、最初の関係性づくりをもっとも慎重に進めることが必要だからです。
このタイプは、話しているときに嫌だと思うことがあると、表情や雰囲気、返答の仕方でバリアを張ります。話があまり深くならないような返答をしたり、いじられることが嫌そうな雰囲気を出すこともあります。
恋愛のことも、あまり踏み込んで聞かれたくない、と思う人がよく見られます。自分のマイナス要素を知られたくないため、相手がたやすく内側に入ってこないようにガードを固くします。
ただ、「心を許せる相手」にはたくさん話をしたいと思っているので、まずはこちらが「心を許せる存在」になる必要があります。それを見極めず、最初からグイグイと踏み込んで入っていくと嫌われてしまうので、不躾な質問はせず、プライベートな話は関係性ができたと感じてからにしましょう。
厚い信頼関係を築くことができれば、決して裏切るようなことはせず、あなたを喜ばせたい一心で、一生懸命仕事に取り組むはずです。