Z世代部下と信頼関係を結ぶための「近道」とは?

「信頼関係が大切」と言われますが、違う世代の人同士で信頼関係を結ぶのは、簡単なことではありませんよね。

信頼関係の結び方はさまざまなので、ひと言で言うのは難しいのですが、基本は相手をどれだけ見ているのかがカギではないでしょうか。たとえば同じZ世代でも、プライベートの話ができる上司を素敵だと思う人もいれば、「仕事で信頼できればいい、むしろプライベートの話には入ってもらいたくない」と思う人もいます。

人によって価値観が違うので、パーソナルスペースにどこまで入れるのか、しっかりと見極めなければいけません。

その見極めができず、相手が踏み込んでほしくないところまで入ってしまうため、パワハラやセクハラと言われてしまうのです。ですから、相手をしっかりと見なければいけません。

怒鳴り散らすようなパワハラをしている人は、随分少なくなってきたのではないでしょうか。現在パワハラやセクハラと呼ばれる言動には、ちょっとした言葉のニュアンスによるものが増えてきています。

わたしの友人がいつも「あれは絶対にセクハラだ」と相談してくるのは、上司から「制服のサイズ、ワンサイズ大きくしたほうがいいんじゃないの?」と笑いながら言われていることです。

この場合の問題は、本人がコンプレックスに感じていることに踏み込んでしまっていることです。相手のコンプレックスを見極められず、地雷を踏んでしまうと、パワハラ・セクハラになってしまいます。

この友人は、もともといじられることを嫌がるタイプではありません。普段から、みんなに「あほやなぁ」「わがままやなぁ」と言われても、まったく嫌がらないどころか、「わたし、わがままだから」と開き直って、言い返してくるほどです。

ところが、見た目については友人関係のわたしでも触れません。なぜなら、彼女が見た目に対してコンプレックスを抱いていることをわかっているからです。

その友人は、いつも「〇〇がかわいい」「かわいいのが大好き」と言っていて、「見た目が太った」「最近、肌が荒れている」といったほんの少しの見た目の変化をとても気にします。ですから、見た目に対するコンプレックスを持っていることがわかります。

何が言いたいかというと、人には触れてはいけない禁止ワードがあるということです。それを普段の会話から理解し、触れないことが、信頼関係を結ぶうえで大切なポイントになるのです。

信頼関係を結びたいときの近道は、部下の好きなものを見つけることです。