「エンプティカロリー」という言葉をご存じでしょうか。これは「高カロリーにもかかわらず栄養が空っぽ(エンプティ)」という意味ですが、間違えて捉えている人が多いと、『肝臓から脂肪を落とす お酒と甘いものを一生楽しめる飲み方、食べ方』(KADOKAWA)著者で医師の尾形哲氏はいいます。見て見ぬふりをしてしまいがちなお酒のカロリーや肥満・メタボとの関係性について、詳しくみていきましょう。
赤ワイングラス2杯=おにぎり1個分!飲み会1回では…お酒好きがハマる「エンプティカロリー」の落とし穴【医師が解説】
衝撃…「飲み会1回」で半日分のカロリーを摂取
太るのも当然!「飲み会1回」で摂取する驚きのカロリー
飲み会1回で1日の推定エネルギー必要量の約5割に相当
1日の推定エネルギー必要量は個人差がありますが、身体活動レベルが標準的な40代男性で1日の推定エネルギー必要量は2,700kcal、40代女性で2,050kcal※です。
[図表3]は一般的な飲み会1回での飲食量のカロリーを示したものですが、1日の推定エネルギー必要量の約5割に相当。飲み会での飲食はカロリー過多になりやすいと心にとめておきましょう。
※ 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」
標準的なアルコール量の半量でも…肥満・メタボのリスクは上昇
酒量が増えれば、肥満やメタボリスクも上がる
韓国の国立ソウル医療センターが、約2700万人の成人を対象に行った大規模な調査の結果です。
世界的に標準的なアルコール摂取量は、1日で純アルコール量14gとされていて、標準的な摂取量の半分の約7gの摂取で女性のメタボリスクは低下したものの、男性の肥満やメタボのリスクは上昇。また、飲酒量が増えるとそのリスクはさらに高まります。
尾形 哲
医師
一般社団法人日本NASH研究所 代表理事