ユーロドルとドル円は、FX初心者にオススメの通貨ペアとして多くのメディアで紹介されています。なかには、「取引しやすそうだから」という曖昧な理由でトレードを始めた人もいるでしょう。しかし、これにはしっかりとした理由があるのです。どんな理由でしょうか? 株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏が解説します。
FX初心者の通貨ペアは「ユーロドル」「ドル円」の二択…その納得の理由【月利30%トレーダーが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

流通量の少ない通貨を、初心者トレーダーがトレードすると…

対して流通量が少ない通貨は、一部のトレーダーによって引き起こされる極端な値動きになることが多くあります。流通量の少ない通貨は流動性が低く、まとまった資金が流入することで、一方的で極端な値動きを見せることがあります。

 

このような場面では、テクニカル分析が機能しにくいことが多く、プロトレーダーでも一時的な乱高下で大きな損失を被ることがあります。プロトレーダーでも大きな損失を被る可能性がある流通量の少ない通貨を、初心者トレーダーがトレードをしてしまうと、1回の損切りで資産のほとんどを失うことも考えられるでしょう。

 

ユーロドルやドル円のように、多くの人々の目に触れる通貨は、極端な値動きをすることが少ないです。そのため、テクニカル分析が機能することが多く、順当に利益を上げる可能性が相対的に高まるといえます。トレードを始めたばかりの人々にとって、テクニカル分析がしっかり機能することは、自分のトレードに自信を持つきっかけになります。

 

さらに、長く相場の世界で利益を上げていくためには、テクニカル分析を極めることは絶対条件です。運に左右されがちな流通量の低い通貨を取引するよりも、乱高下しにくい流通量の多い通貨を取引するほうが将来性があるといえるでしょう。

通貨のトレンドを理解することでトレードが上達する

今回は、流通量が多い通貨が初心者トレーダーにおすすめの理由を解説しました。世界中に流通している通貨のなかでも、特にドルとユーロと円の流通量が多く、クセのない値動きになることが多いことも解説しました。

 

FXトレーダーは為替取引をすることが仕事ですが、為替変動の裏側で起こる世界経済の動向にまで意識を向けている人は少ないです。

 

実は株式や債券の変動に目を向けることはトレーダーにとって必須のスキルです。プロトレーダーが安定的に収益を積み上げられている理由は、通貨のトレンドを理解しているからです。プロトレーダーは、現在どの通貨が多くの投資家やファンドに注目されていて、通貨の流通量がどのように変動しているのかに意識を向けています。

 

FX初心者は、テクニカル分析に着目して日々勉強していますが、通貨のトレンドを理解することも重要です。普段、何気なくドル円やユーロドルを取引している人は、これを機に世界の通貨事情にも視野を広げてみるといいでしょう。

 

 

清水 一喜

株式会社ソーシャルインベストメント

執行役員