40歳からの資産形成…家計調査の結果から考える
昨今、老後を見据えた資産形成が当たり前となっていますが、その目標額はいくらくらいなのでしょうか……金融広報中央委員会『令和4年 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]』によると、平均値は2,976万円、中央値は2,000万円。もちろん、個人のライフスタイルによって目標額は変わるものですが、おおむね「2,000万円」というのが、多くの人の目標額だといえるでしょう。
2,000万円……あまりに大きな金額なので「そんなに貯められるかな……」と不安に思うかもしれません。実際にどのように資産形成を進めていけば、老後を見据えて2,000万円を貯めることができるのでしょうか。40歳から資産形成をスタートさせて、60歳定年になるまでに2,000万円を貯めることを考えてみましょう。
総務省『家計調査 家計収支』(2023年平均)によると、世帯主40代前半世帯(平均世帯人員3.75人)の黒字額は21万5,838円。40代後半で19万6,983円、50代前半で17万9,970円、50代後半で21万0,350円です。
黒字額は「実収入-実支出 = 可処分所得-消費支出」。ただし夫婦共働きで世帯月収が60万円近くあることが前提。夫の収入だけであれば、黒字額は40代前半で9万6,653円、40代後半で7万7,900円、50代前半で7万2,848円、50代後半で10万7,123円となります。
40~44歳:462,451円/119,185円/290,077円/215,838円
45~49歳:487,725円/119,083円/307,574円/196,983円
50~54歳:493,398円/107,122円/329,942円/179,970円
55~59歳:516,771円/103,227円/334,681円/210,350円
※数値は左より、夫の収入/妻の収入/消費支出/黒字額
仮に黒字となった分をすべてを貯蓄にまわすことができたなら。20年間の累積は2,127万円と、2,000万円超え。夫の収入だけの黒字分をただ貯めていくだけで目標額に達する……なんか希望がもてる仮定の話です。