肉の焼き加減
肉の焼き加減は、大きく分けて「レア」「ミディアム」「ウェルダン」の3種類があります。
- レア:肉の表面だけを軽く焼き、中は完全に生の状態
- ミディアム:肉の中心の温度はある程度上がっているので生ではありませんが、薄いピンク色くらいの焼き加減
- ウェルダン:肉の中も茶色になるまで完全に火を通した状態
肉の中心がどのくらい焼けたか外側からはなかなかわかりませんが、そんなときは鉄串を使うと焼き加減を調べることができます。人の下唇(の下)はもっとも温度に敏感な部分なので、鉄串を数秒間肉に刺したあと、下唇に当てて温度を確かめます。
少し冷たいくらいであればレア、じんわり熱ければミディアム、かなり熱いとウェルダンに焼き上がっています。だいたいの目安を覚えておくとよいでしょう。
肉を美味しく焼くための下準備
① 冷蔵庫でゆっくり解凍
肉が冷凍されている場合は、冷蔵庫でゆっくり解凍するのがポイント。急速に解凍してしまうと、細胞の中の氷が細胞を傷つけてしまい、ドリップと呼ばれる肉汁が出てしまいます。
② 焼く前に常温に戻す
肉は焼く前に常温に戻します。常温に戻す時間は肉の厚さによって変わりますが、だいたい1時間程度みておきましょう。
③ 焼く30〜60分前に塩を振る
塩は肉を焼く30分から1時間くらい前に振っておきます。厚い肉の場合は片面1.5つまみ程度かけたほうが美味しくなります。とくに油が多いところは多めに振るとよいです。薄い肉の場合は表面にさっと振るくらいでOKです。
フライパンで肉を美味しく焼くコツ
<ステーキなど厚い肉の場合>
①厚い肉は冷たいフライパン/薄い肉は温めたフライパンで焼く!
以前は、ステーキ肉を焼くときにはフライパンを熱くしてから肉を入れるのがよいと言われていました。しかし今では、フライパンが冷たい状態で肉を入れて、そこからゆっくり火を入れていく方法が主流です。
熱々のフライパンに肉を入れると、肉の表面の水分が蒸発してぱさぱさになりがちですが、ゆっくり加熱すると、肉の水分や旨味を閉じ込めることができます。
肉に含まれるタンパク質と糖が加熱で反応すると、甘く香ばしい香りが出る「メイラード反応」が起こります。薄い肉の場合は、温めたフライパンで焼いたほうが、メイラード反応が起こっておいしくなります。
とくに甘辛く味付けするすき焼きなどの料理におすすめです。
②強火でじっくり焼いてから裏返す
厚い肉の場合は強火で10分程度焼いてから裏返し、裏表とも焼き色が付くようにします。 薄い肉の場合、肉の上に水分が出てきたら裏返すタイミングです。裏表1回ずつ焼けばOKです。
分厚い牛タンは、しっかり中まで火を通したほうが旨味が強くなり、触感もサクサクして美味しいので、弱火で何回もひっくり返して焼いてください。