知識はあるがトレード成績が上がらない初心者トレーダー
ネット環境が普及した現代では誰もが簡単にFXに関する情報を取得することができます。また、近年、株高やNISAへの関心が高まっている影響もあり、トレードに関する書籍が多く出版されています。
情報へのアクセスが容易になった現在、FXトレーダーのなかには「知識はあるがトレード成績が上がらない人」が多く存在します。プロトレーダーに引けを取らないトレード知識を持っているにも関わらず、トレードの実績が追いついていない原因はなんなのでしょうか。
原因のひとつとして考えられるのが「インプット学習ばかりでアウトプット学習を行なっていない」ということが挙げられます。
インプット学習とは、トレードを行わず知識を蓄える学習を指します。書籍やネットでトレードの理論やメンタル管理法を学ぶことが、例として挙げられます。対して、アウトプット学習とは、トレードを実際に行なったり、チャートの過去検証をすることで、トレードの結果から気づいたことを学びとして吸収することを指します。
「FXの学習はたくさん行っているのになかなか成績が上がらない」という悩みを持つトレーダーは、FX学習のインプットとアウトプットのバランスに問題がある可能性が高いでしょう。
過度なインプット学習による弊害
インプット学習の利点は、先人たちが築き上げてきた叡智に最短でアクセスできることです。自分自身で何年もかけて相場の法則を導き出すのもいいですが、トレードを行う目的が利益をあげることだとしたら、先人たちの知恵を借りたほうが効率がいいでしょう。
また、AIの解析技術が進むいま、一昔前には考えられないほどの早さで相場を分析することが可能です。インプット学習は、自分の力だけでは達することができない知識を吸収する場としてとても有効です。
しかし、インプット学習にはデメリットも存在します。トレードに関する情報は多種多様で、情報の取捨選択を行わないと、どの情報が正しいものなのかわからなくなってしまいます。特に結果を出している複数のトレーダーから理論や手法を学ぶ際に、情報のすれ違いが頻繁に起きてしまいます。
初心者トレーダーがインプット学習に時間を取りすぎてしまうと、自分のトレード手法がなかなか確立せず、浅く広い知識だけが先行してしまう状態になります。自分のなかの正解がわからなくなればなるほど、時間も資産も大きく費やす負のループに陥ってしまうでしょう。