「おいしく」「楽しく」が心身に好影響。見た目の若さも美食で叶う? 『60代からの見た目の壁』(株式会社エクスナレッジ)の著者で医師の和田秀樹氏が解説します。いくつになっても若々しさを保つための「食べ物」「食べ方」をみていきましょう。
粗食はむしろ不健康!?…“若さ”を維持したいなら「ヤキトリ屋で外食」が有効なワケ【東大医学部卒の医師が解説】
お酒は1人より誰かと一緒に飲む
お酒が好きな人なら、ヤキトリ屋などの居酒屋で飲みましょう。肉が中心の居酒屋なら、たんぱく質もしっかり摂れます。
それに、自宅で飲むより、外で飲んだほうが楽しく飲むことができます。自宅で飲むと、会話もそれほどないので脳への刺激になりませんし、そのまま寝てしまえるので、ついつい飲みすぎてしまう危険があります。
1人暮らしなら、飲みすぎを止めてくれる人もいませんし、会話もまったくありません。社会から孤立する危険もあります。
社会から孤立すると、外出も少なくなるので、筋力をはじめ体の機能が低下します。また孤立によって人と話す機会が極端に減ると認知症のリスクも高まります。
逆に外で飲めば、店の人やお客さんとの会話が生まれます。居酒屋でしゃべるのが苦手という人も、常連客の話が聞こえてくるので、脳への刺激になります。そもそも、居酒屋の居心地のよさというものは、いろんな人たちの会話が飛び交う賑やかさにあると思うので、そこに参加しているという気持ちが大事なのです。
でもどうせ居酒屋に行くなら、友人などに声をかけて、人と一緒に飲むほうが会話も弾みますし、いろんな会話ができるので、脳の老化予防にもなります。
お酒を飲むと本音が出るので、気のおけない友人の前なら、普段話せないことを話せるかもしれません。
そして、外で飲むときは、たとえ近所の居酒屋でも、きちんとしたかっこうで行くべきです。外出時におしゃれをするというのは、見た目年齢を若くする鉄則です。
お店の人もそういうところはよく見ています。身なりがきちんとしているお客さんは、お店の人や、ほかのお客さんにも安心感を与えます。
とくに初めてのお店でも、好感度がアップするようなおしゃれをして出かければ、お店やお客さんが受けて入れてくれるので、気持ちよく飲めますし、何度か通っているうちに常連として認めてもらえるでしょう。
和田 秀樹
医師