「難解な投資理論」がいつも現実になる訳ではない
投資家に一定の知力が求められることはたしかですが、かといって「ずば抜けた」知力が必要な訳ではありません。あくまで「一定以上」あれば十分だといえます。いくら難解な投資理論を理解できる頭の良さがあったとしても、現実の投資では理論通りにいかないことが多いもの。そういった知識を投資に活かすにしても、限界があります。
そして精神力がない人は、どんな知力を備えていても上手くいきません。高学歴で仕事もできて収入も多いのに、ギャンブルにハマって身を滅ぼしてしまう人もいます。期待値が1を下回る賭け事は長く続けるほど勝てなくなってくるものですが、それがわかっていても、自分を律することができず、熱くなって賭け続けてしまうのでしょう。
株式市場は長い目でみると、平均で毎年金利+5~6%ずつ成長しているといわれます。ですから、とくに優れた知力を持つ訳でもないのに、インデックスファンドを保有し続け、着実に資産を増やしている人もいるのです。
市場平均を超えるためにはそれなりの知力も必要になるでしょうが、どれだけ知力があっても、精神力がなければ結局はインデックスファンド投資のパフォーマンスには勝てないのです。