株式投資では、株を安く買って高く売れば利益を得られますが、株価が安い・高いの見分け方が理屈としてわかっていたとしても、実際に売買する際はいくつか注意すべき点があります。本記事では、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が、株の「安いとき」「高いとき」を判断し、売買のタイミングを見極める際の注意点について解説します。
株価は“理屈通り”には動かないが…勝率を高めるための〈売買のタイミング〉とは?【株式投資のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

「非常に安いとき」に買い、「高いとき」を迎える前に売る

それでは、どんなに大きな労力を払って「安いとき」と「高いとき」を見分けて売買したとしても、利益が出るかどうかは運に身を任せるしかないのでしょうか。

 

答えはNOです。もちろん運に左右される部分もあるでしょうが、分析によって勝つ確率を飛躍的に高めることは可能です。そのために、売買時に気をつけるポイントは以下の通りです。

 

①「安いとき」ではなく、「非常に安いとき」に買う

②買った株が上がってきたら、「高いとき」を迎える前に売ってしまう(ただし、ほかに買う株がなかったり、そこから下がっても許容できるならば、持っているのも1つの方法)

 

まず①について、単に「安いとき」に買えば、自分の間違いや市場の間違いによって、さらに値が下がる可能性が十分にありますが、あらゆる投資指標からみて「非常に安い」と判断できるタイミングで買えば、そのリスクをぐっと抑えられ、また大きな値上がりの幅も見込めます。

 

つまり、ローリスク・ハイリターンの投資となるのです。

 

そして②の売るタイミングですが、あまり欲をかかずに「高いとき」を迎える前に売ってしまえば、その後の値下がりのリスクを抑えられます。このように、「非常に安いときに買い、高いときを迎える前に売る」を実践してリスクを抑えれば、利益を得られる確率を大きく高められるでしょう。