テクニカル分析専門サイト『テクニカルブック』は、投資詐欺の遭遇状況を調査する目的で、20歳以上の男女7,730名を対象にアンケートを行いました。本調査からは、投資詐欺が意外にも身近に潜んでいる実態がみえてきました。本稿では、テクニカル分析の解説サイト『テクニカルブック』を運営する株式会社アドバンの代表取締役・田中勇輝氏が、本調査によって判明した「投資詐欺」の実態について解説します。※本記事は、株式会社アドバンが2023年11月7日に公開したリリースを転載したものです。
過去1年間で「5人に1人」が〈投資詐欺〉に接触…“AI投資”など「新ジャンルの投資」で“疑わしい”勧誘が目立つ (※写真はイメージです/PIXTA)

FXで「投資詐欺」に遭いやすい2つのタイミングとは

6.FXは開始時と上級者になる段階で、投資詐欺と接触しやすい傾向

最後に、投資詐欺の経験に関する調査結果をFXスキル別に集計したグラフです。

 

 

 

「投資詐欺に遭遇した」または「投資詐欺と疑われる勧誘を受けた・商材を見かけた」と回答した人の割合は、開始直後の人が75.3%と高く、初級者になっていったん50.0%まで減少したあと、中級者になると63.7%、上級者・プロになると76.5%と増加していくという結果でした。

 

このことからは、FXを始める知識の少ない段階で「簡単に勝てる方法」といったウマい話に引っかかる人が多いことが推測されます。また、知識を身に付けている上級者・プロも投資詐欺に巻き込まれるケースが多いことからは、詐欺を見極める判断力が高まったことが推察される一方で、経験を積んでも引き続き投資詐欺に警戒することが重要といえそうです。

まとめ

今回の調査結果をまとめると以下の通りです。

 

・投資に興味がない人を含めても、5人に1人が投資詐欺に触れている

・AI投資やFX、暗号資産といった新しい技術に関する投資やリスクの高い投資に取り組む人ほど、投資詐欺のような情報に接触しやすくなる

・若い世代ほど投資詐欺に触れることが多く、特に20代女性が高い傾向にある

・職業別では、学生が最も投資詐欺に巻き込まれるリスクが高い

 

日常生活において投資詐欺は意外と身近な存在で、巻き込まれる可能性は全ての人にあります。そのようなリスクを回避するためにも、投資に関する正しい理解を持つことが大切になるでしょう。