介護が必要になったらどうしたのか、親の意向はきちんと聞いておきたいものですが、なかなか聞けるものではありません。またしっかり聞いていたとしても、希望通りにいかないこともあるようです。みていきましょう。
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介護が必要になったら…親に聞けますか?

――もし介護が必要になったら、どうしたい?

 

いずれは訪れる親の老い。介護が必要になったらどうしたいか、さらには葬儀や墓はどうしたいか、相続は……子どもとしては親の意向をしっかりと聞いておき、できればその通りにしてあげたいと思うでしょう。しかし老いや死に関連することは聞きにくいものです。

 

みなとアセットマネジメント株式会社が親が存命の全国40代~60代男女を対象に行った『親の老後の準備に関するアンケート調査』によると、親の老後に関して「直接話し合いができている(しっかりとできていると、多少はできているの合計)」と回答したのは49.5%。半数の人が親の意向を確認できずにいます。その理由として最も多いのが「気を使って聞きづらい」が30.9%。「親が元気なのでまだ早い」24.7%、「老後や死などについて考えたくない」24.3%と続きます。

 

一方で、きちんと話し合っている人たちにその内容について聞くと、最も多かったのが「葬儀について」で52.1%。「住まいについて」48.3%、「介護について」が46.9%、「お金について」41.6%、「相続について」36.6%と続きます。しかし話し合いの中で意見の相違はあるようで……。

 

――同居したいが親は嫌がる(40代女性)

――親が認知症を発症も、施設に入るのを嫌がる(60代女性)

 

などという意見も。揉めることももちろんありますが、95%の人が「早めに話し合っておいたほうがいいと思う」と回答しています。必要に迫られバタバタと決めてしまったり、意向が分からず勝手に決めたことに後悔したり。そのような事にならないよう、諸先輩方は「親の老後については早めに話し合ったほうがいい」とアドバイスしています。