日本人の平均的な介護期間
高齢になって、人の手助けが必要になる期間はどのくらいかご存じでしょうか?
「健康寿命」という言葉を耳にしたことがある方も少なくないかもしれません。健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。平均寿命と健康寿命には差があります。厚生労働省の調査では、2019年の平均寿命と健康寿命の差は、男性で8.73年、女性は12.6年でした。この期間は、「健康でない状態で過ごす期間」です。
生命保険文化センターが行った調査では、介護を行った期間や現在介護を行っている方の経過期間は、平均61.1ヵ月(5年1ヵ月)です。
平均は5年1ヵ月であっても、割合として多いのは4年~10年未満の31.5%、10年以上の介護期間のある方は17.6%。決して少ない割合ではありません。ご本人のご状態などいろいろな要件があると思いますが、たとえば、介護施設に入居して手厚い介護を受けられるなど、介護期間が思っていた以上に長くなることは、想定しておくべきではないでしょうか。
2021年度の公的介護保険の受給者の割合は、85~89歳で男性28%、女性42.3%です。高齢になれば介護保険の受給者の割合は増加しています。ずっと健康で過ごしたいと願うのは誰でも同じだと思いますが、「自分自身も介護される側になるかもしれない」と考えておきたいですね。