定年後も1人時間を満喫する夫に妻は…
ーー1日中、ネットサーフィンして何かブツブツ言いながら書き込みをしているんです。本当に気持ちが悪い
そう話す50代女性。定年を迎え、家にいることが多くなった夫に対する愚痴です。元々読書が趣味だったといいますが、そこから転じてSNSなどの書き込みを読んでは「正しい日本語の使い方は……」などとコメントをしているのだそう。
ーー最近、日本語が乱れてる! 言葉遣いがなってない! と大きな声を出すことも。何を考えているんだか
現役時代、家計を支えてくれた事への感謝はあるものの、いまは1日中家にいても、家事はもちろん身の回りのこともすべておまかせ。「私は家政婦じゃない」「こんな老後が続くなら離婚したい」など、日に日に不満はたまっていくばかりだといいます。
裁判所『令和4年 司法統計年報(家事編)』によると、裁判にまで発展した事例に限りますが、妻→夫の離婚で、原因の第1位は「性格が合わない」。ここでは“性格”と表現されているだけで、この夫婦のような状況が離婚原因であれば、これも「性格が合わない」と片づけられるでしょう。
【妻→夫の離婚理由】
●「性格が合わない」…48.0%
●「暴力を振るう」…26.8%
●「生活費を渡さない」…23.3%
●「精神的に虐待する」…22.6%
●「異性関係」…14.2%
●「性的不調和」…7.8%
●「酒を飲み過ぎる」…7.02%
●「家庭を捨てて省みない」…6.2%
●「浪費する」…5.5%
子育ても終わり、現役も引退、夫婦ふたりだけの生活になったとき……夫婦を続けるためにも「お金」は大事ですが、もっと大切にすべきことは、夫婦それぞれにありそう。「何もしなくても夫婦でいられる」とは思わずに、まずはしっかりと向き合い、「老後はふたりで何をしようか」と楽しい未来を思い描くことが重要なのかもしれません。