(※画像はイメージです/PIXTA)

日本人にとってなじみ深い食材である「魚」。多くのメディアで「魚は体によい」といわれていますが、実際のところどのような健康効果があるのでしょうか。本記事では、医師の視点からみた「魚」の健康上のメリット・デメリットについて解説します。※本稿は、健康、食、暮らしをテーマに、専門家による「すぐに役立つ」情報を届けるサイト『AUX Magazine』からの転載記事です。

日本人になじみ深い食材「魚」

日本人になじみが深い食材、魚。さまざまなメディアで魚が体によいことが取り上げられていますが、実際にどのような健康効果があるのでしょうか。

 

魚と健康について、医師の海保真弓さんにお話をお伺いしました。

魚には栄養成分がたくさん!

健康に良いといわれる魚には、実際にどのような栄養成分が含まれていて、どのような健康効果があるのでしょうか。

 

魚に含まれるおもな栄養素と効果

  • カルシウム…骨や歯の材料であるだけでなく、細胞内の情報伝達にも使われる
  • ビタミン類…体の機能を調節。ビタミンの種類によってさまざまな効果があります
  • タウリン…コレステロールや中性脂肪の低下、血圧の正常化のほか、肝臓の解毒作用を強化する働きや、糖尿病予防や視力回復、赤ちゃんの脳の発育促進の効果があると言われている
  • EPA(エイコサペンタエン酸)…魚の油(不飽和脂肪酸)で、コレステロールや中性脂肪の低下や血栓ができるのを防ぐ効果があると言われている
  • DHA…EPAと同じく不飽和脂肪酸で、EPAの働きに加え、記憶学習能力の強化や成長期にある乳幼児の脳の発育に効果があると言われている

 

EPAやDHA、そのほか魚に含まれる体によい栄養素は、加熱により壊れやすいものもあるのでお刺身で食べると一番効率よく摂取できます。

魚で予防が期待できる病気

生活習慣病

 

脂っこいものを食べ過ぎると、生活習慣病のリスクが高まります。その理由のひとつは、牛や豚の脂(飽和脂肪酸)は常温で固まるので、毛細血管を詰まらせやすいということです。

 

それに対して、魚の油(不飽和脂肪酸)は常温では固まらず、人の体の中に入っても液体のまま存在することができます。

 

上の項でも述べたように、魚に含まれるEPAやDHAには、コレステロールや中性脂肪を低下させて脂質異常を予防する効果や、血液をサラサラにする効果、動脈硬化を予防する働きがあります。魚を摂取することで脳梗塞や心筋梗塞、脳卒中などの病気の予防が期待できるといえます。

 

EPAは脂質異常症の処方薬としても使われている成分です。魚を意識して食べることで採血結果がよくなるようであれば、薬を減らせる可能性もあるかもしれません。

 

味覚障害

 

食べ物の味がわかりにくくなる味覚障害には、亜鉛不足が隠れていることがあります。亜鉛のような微量元素はたくさん摂る必要はありませんが、不足したり欠乏したりすると、味覚障害のような障害を引き起こしてしまうことがあります。

 

味覚障害は、亜鉛を多く含んでいる貝類や甲殻類、いわしなどを食べることで改善が期待できます。

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