喫煙以外にも…日常に潜む「肺がんの誘因」
喫煙以外にも、以下のようなものが肺がんの原因として挙げられます。
1.大気汚染
世界保健機関は、2013年に大気汚染が肺がん発症のリスクであることを発表しました。排気ガスや化学物質、塵といった汚染物の吸引もがんに繋がるということですね。
2.アスベスト
古い建物や家電製品などに使われていたアスベスト(石綿)も、肺がんのリスクとしてよく知られています。建築や解体作業など、アスベストを日常的に吸い込むような仕事をされていた場合、肺がんリスクが高まります。
3.過度な飲酒
非喫煙者であっても、過度な飲酒は肺がん発症に繋がるとされています。
4.不摂生な食生活・運動不足
炭水化物の多い食生活を送ると、インスリン抵抗性が高くなり(膵臓の出すインスリンの効きが悪くなり)、肺がんに繋がる可能性があるとされています。肺がん予防のためには、白パンや白米など、グリセミック指数(GI値)の高い食物の摂取量を抑えるようにすることで、発症率を下げる効果が期待できます。
また、運動不足は肺がんだけでなく、ほとんどすべてのがんのリスクを高めるといわれています。
5.ホルモン補充療法
ホルモン補充療法(HRT)は、月経期の女性の諸症状や更年期障害の改善のために広く使われている療法です。しかし、この治療で投与される「エストロゲン」と「プロゲスチン」の混合物が、肺がん発症の可能性を高めるという報告があります。喫煙者がホルモン補充療法を受ける場合は、特に注意が必要です。
6.遺伝的要因
家族に肺がんを発症している人がいる場合、肺がんになるリスクが2倍程度高くなるといわれています。また、この遺伝的要因による発症率は、男性では1.7倍、女性では2.7倍と女性のほうが高い傾向にあることが知られています。
ただし、これが本当に遺伝によるものか、あるいは受動喫煙やその他の要素(たとえば家屋にアスベストが含まれていたなど)を含む環境因子の影響かについては、はっきりしたことはわかっていません。遺伝的な要因はもちろん、長年にわたって似たような生活環境を共有していることが、リスクを高める要因といえるでしょう。
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