「太っている=メタボ」ではない!現役世代の天敵「メタボリックシンドローム」…“明確な診断基準”と“改善方法”【医師が解説】

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「太っている=メタボ」ではない!現役世代の天敵「メタボリックシンドローム」…“明確な診断基準”と“改善方法”【医師が解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

医師から「あなたは“メタボ”です」と言われても、強い危機感を抱く方は多くないでしょう。しかし、高座渋谷つばさクリニックの武井智昭院長によると、令和2年の日本人の死因の第2位である「心疾患」、さらには第4位の「脳血管疾患」は、いずれも“メタボ”に関連する疾病であるといいます(第1位は「がん」、第3位は「老衰」)。では、メタボリックシンドロームはどのように改善・予防していけば良いのでしょうか。武井院長が解説します。

「メタボリックシンドローム」は“死の四重奏”

生活習慣病として代表的な、「内臓脂肪型肥満」「高血圧」「糖尿病」「高脂血症」。これら4つが同時に発症している場合、それぞれが影響しあうことで心筋梗塞や脳卒中(脳出血・脳梗塞)といった生命に関わる疾患を呼び起こすとされています。1989年、アメリカの内科医はこれを“死の四重奏”と表現しました。

 

その後の研究により、「インスリン抵抗性症候群」、「マルチプルリスクファクター症候群」「内臓脂肪症候群」などと名称が変更となりましたが、病態が整理された現在では「メタボリックシンドローム」と呼ばれています。

 

ウエストが太いだけでは「メタボ」と呼ばない

メタボリックシンドロームは、内臓肥満に加え高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさり、心筋梗塞・脳卒中などの生活習慣病のリスクが高まる状態のことをいいます。このため、単純に腹囲が標準より大きいというだけでは、メタボリックシンドロームには該当しません。

 

メタボリックシンドロームの「診断基準」

日本では、日本内科学会をはじめとした8つの医学系学会の協議により、以下のようにメタボリックシンドロームの診断基準が明確に策定されています※1、※2、※3

 

1.必須項目(内臓脂肪蓄積)

ウエスト周囲径 男性は85cm以上、女性は90cm以上

(このサイズでは、推定される内臓脂肪面積が男女ともに診断基準となる100cm2以上に相当する)

 

2.以下の3項目のうち2項目以上を満たした場合。

①高脂血症(いずれか1つを満たした場合)

・高トリグリセライド血症150mg/dL以上

・低HDLコレステロール血症40mg/dL未満

②血圧(いずれか1つを満たした場合)

・収縮期(最大)血圧130mmHg以上

・拡張期(最小)血圧85mmHg以上

③血糖

・空腹時血糖110mg/dL以上

※1 高脂血症・高血圧・糖尿病に対して内服薬などの薬剤治療を受けている場合は、それぞれの項目に含める。

※2 糖尿病、高コレステロール血症の存在は、メタボリックシンドロームの診断から除外されない。

※3 LDLコレステロール値(基準値140mg/dL以下)は、メタボリックシンドロームの診断基準には該当しない。この因子のみで動脈硬化のリスクとなるためである。

 

メタボリックシンドローム“特有”の症状はある?

メタボリックシンドロームに「特有の症状」はありません。ただし、内臓脂肪が増え、高血圧や高血糖になり、脂質異常により動脈硬化が促進されることで、突然、胸痛や意識低下・頭痛・しびれ・まひといった症状が出ることがあります。これは、心筋梗塞や脳卒中などの前兆とされる症状です。

 

また、体重の増加により負荷がかかり、膝痛・腰痛などの整形外科疾患を患うケースも少なくありません。さらに、高血圧による頭痛や、糖尿病の合併症による視野の障害・神経障害(しびれ・まひなど)、腎機能障害による浮腫、貧血などによる血液透析などを発症する可能性があります。

 

メタボリックシンドロームは、他のさまざまな病気にかかる可能性を高める、非常に危険な症状なのです。

 

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本記事は、株式会社クレディセゾンが運営する『セゾンのくらし大研究』のコラムより、一部編集のうえ転載したものです。