高齢者の収入が現役時代より少ないワケ

内閣府「令和6年版高齢社会白書」※によると、日本の労働力人口のうち、65歳以上の高齢者が占める割合は、4.9%(1980年)、7.3%(2000年)、13.4%(2022年)と、年々上昇しています。
※ 内閣府「『令和6年版高齢社会白書』第2節高齢期の暮らしの動向1就業・所得」より
さらに2023年の60歳以上の就業者の割合は、半数以上が60代の男性です。70代前半でも、半数近くの女性が働いています。
また、役員を除く雇用者のうち、非正規雇用の職員・従業員の割合は、男性が60歳を境に大幅に上昇しています。
同白書では、高齢者世帯の令和3年の平均所得金額は318.3万円、その他の世帯の所得669.5万円の約5割と、非正規雇用では正規雇用よりも所得が減ります。
もっとも、高齢者世帯の所得金額は200~250万円が最も多く、13.4%を占めます。次に150~200万円、100~200万円、250~300万円の順にそれぞれ11%前後ずつ、高齢者の全所得の60.1%を占めるため、高齢者の所得の中央値は253万円となっています。
よって老後に働いたとしても、現役時代のような収入を得ることは難しいことがわかるでしょう。

