※本記事では、著者・横山光昭先生(以下、先生)と、会社員の中野美佐紀さん(以下、生徒)の対話形式で解説します。
独立して自分の力で稼いでいく
先生:大幅な収入アップを目指したいという人は、現在の仕事に区切りをつけて、独立したビジネスを始める道もある。
生徒:自分が事業の代表者になるわけですよね。なかなか想像がつかないです……。
先生:独立といっても営業所を構え、従業員を何十人も雇う……といったスタイルだけじゃない。一般的に、会社や組織に属さず個人で仕事を請け負う働き方を「フリーランス」と呼び、これも独立の1つのかたちさ。
生徒:デザイナーさんやイラストレーターさんとか、個人の力で活躍している人、確かにいます!
先生:フリーランスのなかでも、事業にかかわる届出や収入に関する税区分などによって「自営業者」「法人経営者」など、いろいろと呼び方はある。
共通していえるのは、独立すると会社員のときよりも安定的な収入が見込みづらくなる点だ。仕事がまったく得られずに無収入となってしまうリスクすらある。
生徒:会社勤めなら、あまりお仕事がないときでも毎月給与はもらえるわけですもんね。
先生:できれば見込み顧客などがいて、収入のめどがある程度ついている状態での独立が理想。そうでないのなら、当面の生計維持のため半年〜1年分くらいの生活費の確保をおすすめしたいね。
◆独立で収入リスクは高くなる
毎月一定額の給与がもらえる会社員とは対照的に、フリーランスなどは働いた分だけ収入が得られる働き方といえます。思うように成果があげられなければ、収入が大幅に減るリスクも([図表1]参照)。
◆資金・スキル・営業力が必要
独立に先立って、事業に必要な物品やテナント確保などに使う開業資金が必要。そのほかにも、仕事にかかわる人脈形成やスキル・知識の習得もしておいたほうがいいでしょう([図表2]参照)。