老後を見据えた資産形成。どのような方法で進めるかは人それぞれですが、年金を受け取る65歳までに安心できるだけの資産を築いておきたいものです。しかし65歳になったからといって、資産運用を止めていいのかといえば、「人生100年時代」の現代において、その判断は難しいといわざるをえません。そこで考えたいのが「高利回り」かつ「安全」にお金を増やす方法です。みていきましょう。
平均年金「月14万円」だが…65歳から始める「高利回り」で「安全」にお金を増やす方法 (写真はイメージです/PIXTA)

老後を見据えた貯蓄額…平均は1,698万円、中央値は750万円

金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](2022年)』によると、将来に備えるための「金融資産がある」と回答したのは76.9%。老後を見据えて資産形成を進めることは、もはや常識になりつつあるといっていいでしょう。

 

*定期性預金・普通預金等の区分にかかわらず、運用の為または 将来に備えて蓄えている部分。ただし、商・工業や農・林・漁業等の事業のために保有している 金融資産や、土地・住宅・貴金属等の実物資産、現金、預貯金で日常的な出し入れ・引落しに備えている部分は除く

 

ただし、金融資産保有世帯の平均資産額は1,698万円で、中央値は750万円。平均値と中央値に大きな隔たりがあることから、将来に備える資産額には大きな格差があることが分かります。

 

【平均金融資産保有額】

◆年代別

20代:339万円(200万円)

30代:697万円(390万円)

40代:1,132万円(500万円)

50代:1,684万円(810万円)

60代:2,317万円(1,270万円)

 

◆年収別

収入なし:639万円(200万円)

300万円未満:960万円(330万円)

300万~500万円未満:1,376万円(601万円)

500万~750万円未満:1,503万円(700万円)

750万~1,000万円未満:2,067万円(1,134万円)

1,000万~1,200万円未満:2,922万円(1,275万円)

1,200万円以上:4,127万円(2,100万円)

 

※(かっこ)内数値は中央値

 

気になるのは「どのように資産運用しているのか」ということ。最も多いのは「預貯金」で平均739万円、平均資産額全体の43%を占めます。次に多いのが「株式」で343万円、全体の20%。「生命保険」は202万円で全体の11%、「投資信託」は146万円で全体の8.5%、「個人年金保険」は102万円で全体の6%。「債権」「財形貯蓄」「金銭信託」「損害保険」は平均100万円以下、となっています。