無償にならない費用も…家庭で払うのはどれくらい?
無償化されるのは利用料の部分です。スクールバスなどの通園送迎費、給食の食材料費、運動会や遠足などの行事費は、これまで通り保護者が払います。
施設により異なりますが、通園送迎費や食材料費は月数千円程度が一般的。子どものための支出として予算を取っておきましょう。
ただし、食材料費のうち副食費は、子どもが3人以上いる世帯や、年収360万円未満相当の世帯は、支払い免除になります。
新制度に移行している施設では、免除のための手続きは特に必要ありません。
移行していない施設では手続きが必要なので、市区町村に問い合わせを。
私立の幼稚園の中には新制度に移行していない施設もあります。その場合は月2万5,700円を上限に利用料が無償化されます。
認可外保育施設は、保育の必要性の認定を受けたなら月3万7,000円までの利用料が無償です。幼稚園に通い預かり保育を利用した場合は、保育の必要性が認定されれば月1万1,300円まで無償です。
◆子ども3人以上や、ひとり親は費用が安くすむ
子どもが複数いる場合、3〜5歳は無償でも、他の年齢の子どもには利用料がかかります。
ただし、子どもが3人以上いる多子世帯や、ひとり親世帯には利用料の負担軽減があります。
最年長の子どもから順に2人目は半額、3人目以降は無料です。子どもの数え方が少しわかりにくいのですが、[図表5]を参照してください。
年収約360万円相当未満の世帯やひとり親世帯は、子どもの数え方が異なり、さらに軽減されます([図表6]参照)。
ひとり親世帯は、第1子から半額です。これに3歳から5歳の無償化を重ねて利用料が決まります。
坂本 綾子
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定CFP
1級ファイナンシャル・プランニング技能士
※イラスト作成:松岡 未来(ヤング荘)(『子どもにかかるお金の超基本』本文より)