テクニカル分析専門サイト「テクニカルブック」が実施した調査によると、株式や投資信託、暗号資産などの金融商品への投資判断や投資行動は、世代間で大きく異なることが明らかになりました。本記事では、調査によって得られた考察を1つずつ詳しく見ていきます。※本記事は、株式会社アドバンが2023年6月14日に発行したリリースを転載したものです。
バブル世代は勘!Z世代はテクニカル分析で勝負!自信の差は10倍にも (※写真はイメージです/PIXTA)

 

Z世代投資家はトレードの売買期間が短く、リスクを許す傾向

 

 

 

ひとつのポジションの想定保有期間について、「数分/数時間」と回答したZ世代は43.9%、ミレニアル世代は34.8%だったのに対して、氷河期世代は20.0%、バブル世代は12.3%、シニア世代は6.0%でした。

 

 

 

自身の投資スタイルについて、「リターン:大、リスク:大」と回答したZ世代は36.4%と、全体平均の14.6%の倍以上という高い割合でした。

 

以上のことからは、Z世代は他の世代と比較して、高いリスクを許容しながら大きなリターンを狙って、短期的なトレードを繰り返す傾向があることがうかがえます。

 

Z世代/ミレニアル世代投資家は情報収集で積極的にSNSを活用

 

 

 

投資に関する情報収集は、全体で1位がインターネットの情報サイトの69.8%、2位が新聞/雑誌/書籍の36.6%、3位がテレビ/ラジオの32.6%、4位がSNSの26.8%でした。各世代ともインターネットの情報サイトが1位であることは共通でしたが、2位以下において世代による傾向の違いが確認されます。

 

特に明確な違いが現れたのがSNSで、Z世代は45.5%、ミレニアル世代が43.9%と高い数値を示しているのに対し、それよりも上の世代では大きく減少し20%以下となっています。

 

次世代型投資(暗号資産/ロボアドバイザーなど)への注目度は世代間で大きく異なる

 

 

 

近年新たに生まれている暗号資産やロボアドバイザー、クラウドファンディングといった次世代型の投資について、特に興味があるものはないと回答した割合は、シニア世代では80.3%、バブル世代では73.8%にも上りました。

 

これに対して特に興味があるものはないと回答したZ世代は21.2%、ミレニアル世代は33.3%にとどまり、多数の人が何かしら興味があるものを回答していることから、世代間で関心度が大きく異なることが分かります。なお、Z世代/ミレニアル世代ともに1位となったのは暗号資産でした。

 

Z世代投資家の57.5%(シニア世代投資家の10倍以上)が自分の投資スキルに自信あり

 

 

 

自分自身の投資スキルについて、Z世代の57.5%が「自信を持っている/ある程度自信がある」と回答しています。一方、この割合は世代が上がるごとに下落しており、ミレニアル世代は33.8%、氷河期世代は13.9%、バブル世代は13.8%、シニア世代は4.5%となっています。

 

 

 

過去1年間の投資成果に対する満足度について、「非常に満足/やや満足」と回答した割合は、Z世代が62.2%、ミレニアル世代が54.6%、氷河期世代が43.1%、バブル世代が36.9%、シニア世代が25.7%でした。逆に「非常に不満/やや不満」と回答した割合は、上の世代の方が高くなっています。

 

過去1年間に関しては若い世代の方が投資が順調に進んだように見えますが、このことが自己評価の高さに影響している側面があるのかもしれません。