FXで「勝てない」トレーダーの典型例
以前、あるFX会社の人と話をする機会があったとき、興味深い話を聞きました。
彼らはどんな投資家がどの程度の成績を残しているかの傾向を把握しています。その人によると、勝てないトレーダーの典型的な行動パターンのひとつに、「ログインしたらすぐにエントリーする」というのがあるのだそうです。
こういう人は、常になんらかのポジションを持っていないと気が済まない、いわゆる「ポジポジ病」であり、質の悪いエントリーを乱発して勝率を極端に下げてしまっているのだと思われます。
相場で生き残っていくためにはエントリーはひたすら保守的に、質の高いポイントだけに絞り込む必要があります。ログインした瞬間に質の高いエントリー局面が訪れることはめったにありません。
ログインしてすぐにエントリーせずにはいられないという人は、ログイン後1時間はエントリーしない、と決めてしまってもいいと思います。
実際、僕もチャートを見始めてから何時間もチャンスに出会えず、待ちぼうけを食らうことは日常茶飯事です。1時間ぐらいトレードができないからといって焦ったりイライラしたりするようでは、とても相場で生き残っていくことはできません。
1日中チャートを見ていたけれどエントリーできなかったという日があったとしても、資金を減らさず生き残ることができたと考えるべきです。これはなぐさめでもなんでもなく、雑なエントリーをして損失を被ることに比べたら、間違いなくお金を守ることができた良い1日なのです。
ポジションを持ちたいという思いで頭がいっぱいになった状態でエントリーポイントを探していると、エントリーをしないことが大きなストレスになってしまいます。そうならないためにも、自分の仕事は「エントリーしないポイントを探し続けること」だと認識を改めましょう。
エントリーしてはいけない理由を探し続けて、エントリーしない時間が1時間、2時間と積み上がっていくほど、それはお金を守って生き残ることができた充実した時間だったと評価してください。
それでも、エントリーしたほうが良いと思える局面に出会ってしまったら、ほかにエントリーしてはいけない理由がないかを徹底的に探して、どうしても見つからなかったときだけ仕方なくエントリーする、という気持ちで相場に向き合いましょう。結果的にその姿勢が、高い勝率を維持することにつながります。