投資の神様といわれるウォーレン・バフェットをはじめ、投資の世界に存在する「偉人」たち。そのような一流の投資家が「〇〇社の株を買った」と聞くと、思わずマネしたくなる人も多いのではないでしょうか。では実際のところ、こうした投資判断は有効なのでしょうか、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏が、ウォーレン・バフェットの逸話を交えて解説します。
銘柄選びで「ウォーレン・バフェットが買ったから」は正解?投資のプロが回答 (※写真はイメージです/PIXTA)

日本にいるなら、バフェットに乗るのではなく自分で決める

そもそも、バフェットが買う日本株を予想することというのは、なかなか難しいのではないでしょうか。

 

過去の彼の投資実績から考えて「こういう株を買いそうだ」と予想するのでしょうが、時価総額の規模や価格など、彼には彼なりの投資条件があるでしょうから、そう単純な話にはならないと思えます。そんななかで彼が投資する銘柄を予想するのは難しいでしょうし、そもそも条件が合わず投資をしない可能性だってあるわけです。

 

一方で、バフェットとは関係なしに上がりそうな日本株を予想するならば、日本で暮らす我々にアドバンテージがあるといえます。

 

これらのことを考えると、バフェットが次に買いそうな日本株を予想してそこに乗ろうとするのではなく、自らの判断で上がりそうな日本株を買い、バフェットのことはあまり気にしないのが一番良いのではないでしょうか。

 

「もし自分が買った株を後にバフェットが買えば、そこで爆上げするかもしれない。そうなればラッキーだ」程度に思っていればよいのでしょう。

 

ただし、自分がそれで儲けようとは考えず、単純にバフェットの動向を予想することを楽しむのは、よいかもしれませんね

 

結局、投資先は自分で決めなければならない

たとえ自分にとっての英雄・グレアムであっても、「彼が買ったから」という理由で株を買ってはいけない。若きバフェット自身にも、そう気づいた瞬間がありました。

 

バフェット来日以前に日本株は安く・お買い得な状態が続いていました。また、そもそもバフェットが買う日本株を予想するのはなかなか難しいでしょうし、一方で、上がりそうな日本株を予想するならば、日本で暮らす我々にアドバンテージがあるといえます。

 

結局、バフェットが次に買いそうな日本株を予想してそこに乗ろうとするのではなく、自らの判断で上がりそうな日本株を買い、バフェットのことはあまり気にしないのが一番良いのではないでしょうか。

 

 

株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO

川合 一啓