「新NISA」開始による資金流入のせいか、2024年の序盤は株式市場が好調でした。しかし、新NISAとは関係なく、そもそも「株式投資はしたほうがよい」と株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏はいいます。それは一体なぜなのでしょうか。本記事では、「株式投資」を行った際に得られるメリットについて解説します。
「新NISA」があってもなくても「誰もが株式投資を始めたほうがよい」と言い切れる3つの理由【株式投資のプロが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

ちゃんとやればちゃんと稼げるから

まずお伝えしたいのは、株式投資はちゃんとやればちゃんと稼げるということです。確かに株式投資は、元本が保証されず、怖いものかもしれません。しかし、株式投資はいわゆる「ギャンブル」と違い、元本が一瞬でなくなることはありません。

 

また、ギャンブルの期待値(元本に対していくらのリターンが平均して得られるか)は100%未満であり、参加者はそれを長くやればやるほど平均的には損をしていきますが、株式投資の期待値は100%以上であり、参加者はそれを長くやればやるほど平均的には得をしていくのです。

 

ただし、ちゃんと勉強し、自分を律して冷静に売買をすることが、その条件となります。何の勉強もせずに始めたり、熱くなって一時の感情に任せた売買をする人は、結局損をしてしまうでしょうから、注意が必要です。

 

なお、そこまで本気になれないという人でも、手数料の安いインデックスファンドを買って保有し続ければ、それなりの稼ぎが期待できるでしょう。

 

経済も株式市場も長い目で見れば成長し続けていますので、日経平均株価やアメリカのS&P500などの株価指数に連動する手数料の安いインデックスを買って保有し続けることで、その成長の恩恵を受けることができます。

 

ただし、下げ相場はどうしても定期的に訪れますので、それでも売らない忍耐力と、一定の現金を残してリスクを抑制しておくことは、必要でしょう。

ビジネスや経済の勉強になるから

また、ビジネスや経済の勉強になるからという点でも、株式投資はしたほうがよいといえます。

 

たとえば買う銘柄を決める際には、どういう業種があるのか、どういう会社があるのか、それぞれの会社のビジネスモデルはどう違うのか、それぞれの会社の決算書の数字はどうなのか、などを自然と考えるようになるでしょう。

 

また、円安だから輸出が伸びそうだ、円高だから輸入の負担が減るだろう、金融緩和で景気がよくなりそうだけど逆に銀行は苦しくなるかもしれない、などとマクロ経済のことも考えるようになるでしょう。

 

さらに、自分の勤め先や取引先、学生さんでしたら就職希望先、などを評価する眼も養われるでしょう。株式投資は、そういったビジネスや経済の勉強にもなるのです。