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プロトレーダーが理論よりも優先すること
FXの王道の理論である「損少利大」が通用しないとして、なぜプロトレーダーはFXで継続的に利益を上げているのでしょうか。
テクニカル分析を熟知し、相場経験も長いプロトレーダーは、実際のチャートで理論よりも「流れ」を意識してトレードしています。特に1日のなかで相場の流れが変わることの多いデイトレードであれば、「流れ」を意識するだけで大きく結果が変わります。
相場の流れの変化を読み取るためには、テクニカル分析の基本が定着している必要があります。テクニカル分析をせずに感覚だけで稼げてしまう人もなかには存在しますが、ごく一部のトレーダーだけなので参考にするべきではありません。
相場の流れを見る力は、経験を積んで磨いていくしかありません。しかし、一度研ぎ澄まされた相場の流れを見る力を身につければ、さまざまな場面で応用することができるでしょう。さまざまなトレードを経験して、自分で経験を積んでいくことも大切ですが、初心者トレーダーはまず基本の定着を最優先に考えるべきでしょう。
小さいロットで経験を積めば、小さい損失で大きな経験を得られます。大きなロットで取引するのは、ある程度相場の流れを理解できてからでも遅くありません。
浮き沈みが激しいデイトレードの世界で生き残る思考法
相場の世界（特にFXの世界）は、浮き沈みが激しいという特徴があります。そんな熾烈な戦いが繰り広げられる舞台で長く戦い続けるには、実力をつけていかなければなりません。
今回紹介した「損少利大」の考え方は、一般的に広く知れ渡っている考え方ですが、実際のチャートで応用していくのはプロトレーダーでも難しいと解説しました。また、プロトレーダーが稼げている理由のひとつとして、「相場の流れ」をつかむ技術が高いからであると考察しました。
FX初心者がトレードを上達させていくためには、経験を積む必要があります。経験なくして相場で生き残ることはできません。利益を最大化することは至難の業ですが、損失を小さくすることは初心者トレーダーでも意識することは可能です。ひとつひとつのトレードをじっくりと考えていくことが、トレード人生の極みである「損少利大」の理論に近づく鍵になるでしょう。
清水 一喜
株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員
