投資家は、運に左右される領域のことも考え、運が悪いときでも投資を続けられるよう「複数の未来を考えておくこと」が重要だと、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏はいいます。では「運が悪い未来」に備えるため、具体的にはどのようなことに気をつければよいのでしょうか、みていきます。
株式投資で大損しないために…「晴れの日も“折り畳み傘”を持つ」ことの重要性 (※写真はイメージです/PIXTA)

「運の悪い未来」が訪れても後悔は不要

そして複数の未来を考えておけば、「買った株の下落による損失」にも、「投資しなかったことによる機会損失」にも、目をつぶれるのではないでしょうか。

 

上がると思って買った株が下がってしまった。上がらないまたは他の銘柄に投資した方がよいと思って買わなかった株が上がった。そんな時に「やっぱり買わなきゃよかった」「やっぱり買えばよかった」と後悔する必要はありません。

 

そうでない未来もあり得たのです。そして今回は、確率が低いと判断した「運の悪い方の未来」が訪れたに過ぎないのです。

 

ですから、時間が経てば株価がまた反転する可能性も十分にあります。

 

するべきことは後悔ではなく、買うことまたは買わないことを決断した理由を分析し直してみることです。

 

もしその決断理由が誤っていたならば、それを次の決断に生かせばよいでしょう。もし誤っていなければ、「いろいろな未来を想定したなかで、今回は確率が低い未来が来ただけだ」と冷静でいればよいでしょう。そのうえで、何かの行動が必要ならば、そうすればよいのです。

 

前述のように、稀にしか起きないが非常に運が悪いケースを想定してさえいれば、その後も投資を続けることはできるのですから。

複数の未来を想定しておけば安心

天気ひとつとっても、未来が不確実であることがわかります。ですから投資をする際も、複数の未来のどれもが現実になり得ると、考えておくとよいでしょう。

 

特に大損を避けることは重要で、稀にしか起きないが非常に運が悪いケースというのを、常に考えておいたほうがよいと思います。

 

そして複数の未来を考えておけば、「買った株の下落による損失」にも、「投資しなかったことによる機会損失」にも、目をつぶれるのではないでしょうか。そうでない未来もあり得たのです。ですから、時間が経てば株価がまた反転する可能性も十分にあります。

 

するべきことは後悔ではなく、買うことまたは買わないことを決断した理由を分析し直してみることです。そのうえで、何かの行動が必要ならば、そうすればよいのです。

 

 

株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO

川合 一啓