母子世帯となる理由はさまざまですが、そのうち6%ほどは「夫との死別」が原因。この場合、遺された家族を支えるのが遺族年金ですが、その額はとても厳しいようで……みていきましょう。
月収46万円・45歳大卒サラリーマン、突然死…唖然の「遺族年金額」に遺された妻子「明日から、どう生きていけと」 (※写真はイメージです/PIXTA)

全国で4万世帯…夫と死別して母子世帯に

2020年に行われた『世論調査』によると、母子世帯は64万6,809世帯。そのうち、夫が死別して母子世帯となったのは4万2,842世帯。妻の年齢別にみていくと、40代が最も多く2万3,444世帯。続いて50代以上が1万3,089世帯、30代が5,963世帯、20代が406世帯となっています。

 

子どもの数別にみていくと、「子ども1人」が2万2,907世帯、「子ども2人」が1万5,626世帯、「子ども3人以上」が4,309世帯。さらに「妻の年齢」×「子どもの年齢」で最も多いのが「40代後半の妻×15~17歳の子ども」で4,332世帯。「40代後半の妻×12~14歳の子ども」が3,878世帯、「50代前半の妻×15~17歳の子ども」が3,615世帯と続きます。

 

結婚年齢差は同年齢が20%、夫が1歳年上が13%程度といわれていますから、亡くなった夫も40代後半というケースが多いと推測されます。

 

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると、40代後半のサラリーマンの平均給与は月39.59万円(所定内給与額)。賞与も含めた年収は652万円です。学歴別でみていくと、最終学歴が高校だと月収は34.16万円、年収は530万円、大学だと月収46.06万円、年収756万円、大学院だと月収56.01万円、年収は961万円です。

 

子どもが15~17歳というと中学3年生~高校2、3年にかけて。大学進学を控え教育費も年々増加するタイミング。そんなときに大黒柱である夫が亡くなったら……最愛の人を亡くし悲しみにくれる一方で、「明日から、どうやって生きていけば……」と途方に暮れる人も多いでしょう。

 

そこで当面の生活費としてあてになるのは「遺族年金」。対象となるのは、亡くなった夫に生計を維持され、恒常的な収入が年収850万円未満、所得だと655.5万円未満の場合です。