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大卒サラリーマン「頂点」と「底辺」の圧倒的給与差は定年後…
厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』で大卒サラリーマン（正社員）の月収（所定内給与額）の分布をみていくと、下位10％ラインは26万5,800円。一方、上位10％ラインは73万5,100円。その差は月50万円。賞与も含めた年収でみると、750万円以上の差が生じていることになります。
現役時代の圧倒的な給与差は、定年後、年金生活に入るとどうなるでしょうか。
会社員や公務員が加入する厚生年金は、加入期間が2003年3月までは①「平均標準報酬月額（≒平均月収）×7.125/1000×2003年3月までの加入月数」、加入期間2003年4月以降は②「平均標準報酬額（≒平均月収＋賞与）×5.481/1000×2003年4月以降の加入月数」で計算されます。
また平均標準報酬額は2020年9月以降、1等級8万8,000円から32等級65万0,000円に区分されています。
大学卒業から60歳定年まで働いた平均標準報酬額1等級のサラリーマンの場合、厚生年金部分は1万7,846円。一方、平均標準報酬額32等級のサラリーマンの場合、厚生年金部分は13万1,818円。その差は月11万3,972円、年間136万円ほどになります。
平均標準報酬額は会社員人生通じての平均給与。1等級であれば生涯年収は4,400万円以下。32等級であれば2億8,860円。圧倒的な給与差のわりに、年金差は小さいものです。
同期の中でも圧倒的な給与を誇っていた勝ち組サラリーマン。現役時代の収入と引退後の収入の差は、非常に大きなものになります。仮に国民年金を満額支給されると考えると、平均標準報酬額1等級のサラリーマンの場合、現役時代と引退後の収入差は月2万円以下です。一方、平均標準報酬額32等級のサラリーマンの場合、現役時代と引退後の収入差は月45万円以上にもなると考えられます。
