年収だけで暮らすために必要な現役時代の給与額…実際に手にしている人は?
将来、年金だけで暮らすことができるといえる、月収38万円以上の会社員。果たして、どれくらいいるのでしょうか。前出の厚労省の調査で給与分布をチェックしていきます。
会社員の月収の中央値は27.2万円。上位25%ラインは36.1万円、上位10%ラインは48.4万円です。月収37万円以上となると、21.7~25.3%と、会社員の4~5人に1人の割合となります。
さらに正社員と非正社員でみていきましょう。正社員の月収の中央値は28.8万円で、上位25%ラインは月収37.8万円、上位10%ラインはは月収50.3万円。月収37万円以上の正社員は24.7~28.8%と、少し対象者は増えます。
一方、非正規の月収の中央値は20.0万円で、上位25%ラインは月収24.4万円、上位10%ラインは月収30.6万円。月収37万円以上の非正規社員は5.5~6.7%。非正規社員20人に1人という水準になります。
このようにみていくと「年金だけで暮らす」のハードルは高く、正社員であればそのハードルは若干下がるものの、非正規社員の場合はほぼ諦めたほうがいいという水準。絶望に近いものを感じるでしょう。
――年金が十分でないから老後が心配
日本の高齢者の不安を取り除くことは不可能なレベルだということが分かりました。一般の私たちに残された道は、老後を見据えてコツコツと資産形成に励むことだけだといえそうです。