厚生労働省より『令和4年賃金構造基本統計調査』の結果が公表され、労働者の最新の給与事情が明らかとなりました。今回は職業別に給与の実態をみていきましょう。
職業別「平均年収」ランキング…44歳医師「年収1,400万円」を超える「No.1高給取り職業」驚愕の給与額 (※写真はイメージです/PIXTA)

140以上の職業で「最も高給取り」なのは?

厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』によると会社員(平均年齢43.7歳)の平均給与は、月31.18万円(所定内給与額)、年収は496万円。賞与は平均2.84ヵ月分、手にしています。

 

業界別にみていくと、「電気・ガス・熱供給・水道業」が最も給与は高く、月収40.20万円、年収676万円。続いて「学術研究、専門・技術サービス業」で月収38.55万円、年収633万円。一方で最も低いのが「宿泊業、飲食サービス業」で月収25.74万円、年収369万円です。

 

また男女別にみていくと、男性で最も高給な業種は「金融業、保険業」で月収48.06万円。最も薄給なのが「宿泊業、飲食サービス業」で月収29.14万円、年収423万円でした。一方、女性で最も高給な業種は「電気・ガス・熱供給・水道業」で月32.65万円。最も薄給なのが「宿泊業、飲食サービス業」で月21.61万円、年収304万円でした。

 

もし20歳から60歳まで、同業種で働き続けたとすると、男女計で「電気・ガス・熱供給・水道業」は2億6,942万円、「宿泊業、飲食サービス業」で1億5,237万円。生涯、1億円近い給与差となります。

 

就職活動のときに「興味のある業種は」と選考を受ける会社を決め、なかには業種の異なる、複数の企業から内定を獲得した人もいるでしょう。業界の給与事情を思い知り、「あのときの選択、間違えていた……」と後悔している人も少なくないかもしれません。

 

同じように職業による給与差も明確です。職種別に給与事情をみていくと、平均年収が1,000万円の大台を超えたのは3職種。まず第3位は「大学教授(高専含む)」(平均年齢57.5歳)で、月収は65.86万円、年収1,065万円。続いて第2位は「医師」(平均年齢44.1歳)で月収97.08万円、年収は1,428万円。そして第1位は「航空機操縦士」(平均年齢42.1歳)、つまりパイロットで月収128.50万円で、年収は1,600万円です。

 

【職業別「平均年収」トップ10】

1位「航空機操縦士」1,600万3,100円

2位「医師」1,428万8,900円

3位「大学教授(高専含む)」1,065万6,600円

4位「法務従事者」971万3,900円

5位「管理的職業従事者」862万7,200円

6位「大学准教授(高専含む)」860万0,400円

7位「歯科医師」810万4,100円

8位「その他の経営・金融・保険専門職業従事者」780万8,600円

9位「公認会計士,税理士」746万6,400円

10位「小・中学校教員」739万7,200円

 

出所:厚生労働省『令和4年賃金構造基本統計調査』より算出