50代前半の大学生の親…平均給与は30年前と同水準
――収入の維持や増加に自信がない
そもそも親はなぜこのように考えてしまうのでしょうか。それはかれこれ20〜30年、日本人は「給与は上がらない」という経験しかしてないからだといえるでしょう。
現在、第1子誕生年齢が男性の場合33歳ということから鑑みると、大学生となる男親は50代前半くらいだと考えらえます。50代前半、サラリーマン(2021年/1年勤続者/男性)の平均年収は520万円。これは1991年533万円を下回る水準です。
【50代サラリーマンの年収の推移】
1990年 :507.5万円
1991年 :533.3万円
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1995年: 557.8万円
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2000年 :542.5万円
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2005年:503.6万円
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2010年 :493.8万円
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2015年 :508.6万円
2016年 :504.3万円
2017年 :518.5万円
2018年 :528.5万円
2019年 :524.5万円
2020年 :514.3万円
2021年 :520.1万円
出所:国税庁『民間給与実態統計調査』より
※数値は2021年/1年勤続者/男性
さらに冒頭にあるように、インターネットを活用した教育システムが当たり前になるなか、教育費の負担は拡大傾向。そして昨今の物価高で、実質的に給与は目減り。子育て世帯は、まさに踏んだり蹴ったり。そろそろ、身を削るのも限界かもしれません。