FXには、意図しない相場の暴落や急騰が付きものです。急な相場変動に巻き込まれた初心者トレーダーは、あたふたと損切りすべきか迷いがちですが、そうしていうあいだに大損するケースも少なくありません。株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏は、相場急変時にはたった1つのことをするだけでよいといいます。なにをするべきなのでしょうか、みていきます。
損切りすべきか迷っているうちに大損…「相場急変時」にFX初心者がするべき「たった1つのこと」【プロトレーダーが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

初心者トレーダーが苦手とする「意図しない相場変動」

FXで収益をあげていくうえで、意図しない相場の暴落や急騰は避けては通れない道のりです。相場の急変時に、多くの初心者トレーダーが、塩漬けトレードや無理な逆張りによって相場から退場してしまいます。相場の世界から退場する多くの人が、「なにをしていいかわからず、パニックに陥ってしまった」という理由を挙げています。

 

FXで結果を出していくためには、どのような状況でも冷静に判断する能力が求められます。今回は、FX初心者がパニック状態に陥ってしまった場合の効果的な対処法を解説していきます。

 

パニック状態に陥いる根本原因

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

「急な為替変動に巻き込まれて、損切りをするかしないか悩んでいるうちに多大な含み損を抱えてしまった」、「デイトレーダーなのに1ヵ月以上含み損を抱えたポジションを持っている」などの経験をしたことがある初心者トレーダーはたくさんいるでしょう。

 

為替市場から退場するほどのロスカットには至らなかったものの、月の利益を無にしてしまうほどの損切りをしたことがある人も多いはずです。FXをしていて「もうなにをどうしていいのかわからない」というパニック状態はなぜ生まれるのでしょうか? この現象を解明していくポイントは「想定外に対する心の許容度」を知ることにあります。

 

FXトレーダーはレバレッジを掛けている以上、常に想定外の値幅の損切りについて考えなければいけません。プロトレーダーは、戦争や疫病など不意に訪れる経済の節目に冷静に対応します。しかし、FX初心者であればあるほど、このような状況下で正常な判断ができず、普段行わないような乱暴な取引をしてしまいます。

 

プロトレーダーと初心者トレーダーの大きな違いは「想定外を見据えて何通りかのトレードシナリオを立てているかどうか」です。トレードシナリオを立てず、目先の利益や値動きにだけ着目し、資金管理を疎かにしてしまう初心者トレーダーは想定外に対応できません。それに加え、普段なら経験しないような含み損を抱えると、判断能力が著しく低下してパニック状態に陥ってしまいます。トレードで利益を出していくためには、普段ならあり得ないことへの想像力が必要です。