高齢者夫婦、驚愕…1年で電気代は30%アップ、灯油は40%アップ
連日の値上げラッシュで、苦しくなる一方の日常生活。ネット上には人々の悲鳴があふれています。そんななか「思わず、目を疑いました」という高齢者の声が。何かというと、毎月の光熱費の請求額だといいます。
たとえば電気料金。エネルギー価格に影響を受けやすいものですが、世界的に高騰しているだけあり、昨今は電気料金も急騰。総務省統計局『小売物価統計調査』によると、2022年11月、1ヵ月あたりの電気代(従量電灯、最低料金制、441kWh)は全国平均1万5,279円。直近で底値だった2021年1月の1万1,936円と比較して30%弱の値上がりとなっています。
また北国の冬には欠かせない灯油。同じく2022年11月、灯油18リットル(白灯油、詰め替え売り、店頭売り)の価格は2,031円。直近の底値は、2年前、2020年の12月の1,467円ですが、それと比較すると約40%の値上がりとなっています。
このように光熱費の値上げは、特に収入のほとんどを年金が占める高齢者の生活を直撃しています。総務省『家計調査 家計収支編』で「65歳以上・無職の高齢者夫婦」の家計の状況をみていくと、2022年11月の電気代は1万0,225円。1年前の同時期は7,889円でしたから、やはり30%弱、家計を圧迫。ガス代も4,073円と1年前と比べて17%上昇。光熱費は合計で15%の上昇となっています。
下記が1年前の家計と比べたもの。住居費が前年比120%。これは建築資材の高騰で、修繕・設備費が高くなっているから。交通・通信費が前年比133%となっているのは、行動制限の解除により、移動が増えたことによるものと考えられます。
実質、「生きていくための費用」である、食費と光熱費の上昇分は、ほかで節約するしかないという現状。「これ以上、値上げが続けば、生きていけない……」、そんな悲鳴であふれています。
【無職高齢者夫婦、2022年と2021年の家計支出の比較】
◆実支出:258,908円/246,257円(107%)
◆消費支出:249,321円/233,792円(107%)
(内訳)
・食料:68,735円/64,547円(106%)
・住居:20,807円/17,368円(120%)
・光熱・水道:20,725円/17,956円(115%)
・家具・家事用品:11,195円/14,558円(77%)
・被服及び履物:5,979円/6,902円(87%)
・保健医療:16,542円/18,438円(90%)
・交通・通信:35,390円/26,599円(133%)
・教養娯楽:22,657円/19,801円(114%)
・その他の消費支出:47,290円/47,623円(99%)
出所:総務省『家計調査 家計収支編』
※数値左より、2022年11月/2021年11月、(かっこ)内は前年比