餅による窒息事故の43%が1月に集中
餅による窒息は、毎年全国各地で多発します。2020年の年初からコロナ禍により正月の帰省が激減して、餅による死亡事故も減少している印象もありますが、今年はコロナによる規制も解除されて多くの人が正月を家族で過ごされていることでしょう。
そんな正月に要注意なのが、餅による窒息事故です。まずは数字からおさらいしておきましょう。
厚生労働省の人口動態調査によると、不慮の事故「その他の不慮の窒息」のうち、「気道閉塞を生じた食物の誤嚥(えん)」による死亡者数は下図のとおりです。
年齢別の死亡者数をみると、「45~64歳」および「65から79歳」の志望者数は2012(平成21)年に比べ20%以上減少していますが、「80歳以上」の死亡者数は2012年以降、2500人を超える水準で推移しています。そして高齢であるご死亡者数が多いことがわかります。
「気道閉塞を生じた食物の誤嚥」について、2019年から2020年までの2年間の調査情報を基に、消費者庁で独自に分析をおこなったところ、65歳以上の「餅」を含む窒息事故による死亡者数は2019年で363人、2020年で398人で計661人に上ります。
しかも事故発生月は、1月に集中していて、282件と436%を占めています。また、正月三が日の自己の発生件数をしらべたところ、127件(うち元日は67件)であり、餅を食べる機会が多い1月、特に正月三が日が死亡事故が多いことが分かりました。
男女比については、男性477人(72%)、女性184人(28%)と、男性が女性より2.6倍死亡者数が多いことがわかりました。総務省の人口推計によると、65歳以上の人口の男女比は44:56でした。
さらに年齢別にみると、「80~84歳」「85~89歳」で死亡者数が多いことがわかりました。