物価の上昇や終わらないコロナ禍、他国の戦争などにより、安定しない日々が続く昨今。こういった環境での投資はギャンブルだと遠ざけてしまいがちですが、このような相場環境でも多大なメリットがある銘柄選びの方法があると、株式会社ソーシャルインベストメントの川合一啓氏はいいます。どのような銘柄に投資すべきか、詳しくみていきましょう。
予測不能な株式相場で「負けない銘柄選び」のポイント【投資のプロが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

株価が動きやすいのは「情報が更新されるとき」

株価にはその銘柄の「将来の業績予想(期待)」が織り込まれています。加えて、その後の株価は市場の予想(期待)を上回るか否かにも左右されるため、値動きを正確に予測することは至難の業です。しかし、この株価の値動きをできる限り予測し、売買するのが株式投資です。そのようなとき、いわゆる「安定している会社」へ投資をすることには多大なメリットがあります。

 

株価は毎日上下しています。たくさんの投資家がさまざまな思惑で売買をしているため、その上下には摩訶不思議なところもあるでしょうが、通常、その変動幅はそう大きくありません。

 

しかし、四半期決算や、増配または減配の発表など、その会社についての情報が更新されたとき、株価は大きく動きやすいものです。

 

特に、四半期決算の数字が会社予想や市場予想以上によかった場合などは、大きく値上がりすることがあります。また、予想に反する減配の発表やその会社の不祥事が明らかになったときなどは、一気に値下がりする場合があります。

 

ここに、安定している会社を買うことのメリットを見出すことができそうです。

安定している会社は大崩れしにくい

理由のわからない株価の上下を、投資家が防ぐことはできません。

 

しかし、安定した業績を上げ、安定した配当を出す会社の場合、株価が大崩れしにくいと予想することは可能です。

 

株価には将来の予想が織り込まれていますから、その予想を下回らず安定した業績を常に上げられる会社ならば、株価が大きく下がる確率も低くなります。

 

業績が安定せず、いいときと悪いときの落差が大きい会社は、株価の変動も大きくなりがちです。そしてその情報が更新される前にそれを予想することは、なかなか難しいでしょう。

 

しかし安定している会社ならば、最低ラインを予想することができます。ですからそれを踏まえて株価が安いと思えるときに買えれば、その後は下がる確率が低く、上がる確率が高くなります。