住宅購入を決意し住宅ローンについて考えた際、ローンを組む銀行や金利、保険の保障範囲など、迷う項目は多いもの。しかし、その返済方法について「元利均等返済」と「元金均等返済」どちらがいいか、考えたことはあるでしょうか? 今回は、FP Office取締役の根本寛朗氏が、見落としがちな「元利均等返済」と「元金均等返済」の違いと、銀行が「元利均等返済」を勧める理由について解説します。
住宅ローンの返済方法…銀行が「元利均等返済」をすすめてくるワケ【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

住宅ローンを組む際見落としがち…「元金均等返済」で本当にいいの?

住宅購入を決め、これから住宅ローンをどこで組もうか検討する際、固定金利にしようか変動金利にしようか、団体信用生命保険の保障の範囲はどの程度がいいのか、都市銀行で組もうかネット銀行で組もうか迷われるのではないでしょうか。

 

実際にご相談に来られる方もこのようなご質問が多く、筆者はクライアントのライフプラン状況に応じて住宅ローンを組むお手伝いをしています。

 

数多くのご相談をいただくのですが、「元利均等返済」と「元金均等返済」はどちらがいいかといった質問を受けたことがありません。

 

なぜ返済額に関わるこの返済法についての相談はないのでしょうか。今回は、この「元利均等返済」と「元金均等返済」についてみていきましょう。

「元利均等返済」と「元金均等返済」の違い

「元利均等返済」…毎回の返済額が等しいが、総支払額が多くなる

毎回の返済額が同じ額になる返済方法です。 

 

毎回の返済額(元金+利息)が一定で変わらないため、返済計画が立てやすいというメリットがありますが、当初は返済額の大部分が利息の返済に充てられるため、元金均等返済に比べ総支払額が多くなってしまいます。 

 

[図表1]元利均等返済
[図表1]元利均等返済

 

「元金均等返済」…当初は返済額が多いが徐々に減少

毎回支払う元金部分が均等になる返済方法です。毎回の返済額は元本に対する利息額を上乗せして返済していきますので、当初は返済額が多く支払いが進むにつれ返済額が減っていきます。

 

元利均等返済より支払い総額は少なくなりますが、当初の返済負担率(年収に占める年間返済額)は大きくなってしまうため、借入れできる金額が少なくなってしまう場合があります。

 

[図表2]元金均等返済
[図表2]元金均等返済

 

借り入れ金額3,500万円、返済期間35年、固定金利1.50%で比較

[図表3]借り入れ金額3,500万円、返済期間35年、固定金利1.50%で比較
[図表3]借り入れ金額3,500万円、返済期間35年、固定金利1.50%で比較

 

[図表3]の場合、支払い総額は元金均等返済のほうが元利均等返済より約80万円少なくなります。

 

このように、支払い総額は元金均等返済のほうが少なくなります。当初の返済額は元金均等返済に比べて高くなりますが、子どもの教育費が大きくなる時期に返済額が少なくなっています。

 

ただし、初期の毎月の返済額が大きくなるため、ローン返済負担率が高くなり借り入れられる金額が少なくなる可能性があります。また、変動金利の場合は変動金利の場合、5年ルールと125%ルールがありますが、これは元利均等返済のみの適用です。