長引くコロナ禍、ひっそりと投資を始める人が急増しています。そこで今回、タレントとして活躍しながら、投資家・実業家としての顔も持つ杉原杏璃氏が、近年注目が高まっている「AI投資」について解説します。
注目の「AI投資」正直、儲かるの?投資家兼タレントの杉原杏璃が解説 (※写真はイメージです/PIXTA)

AI投資も「100%」ではない…メリット・デメリット

AI投資は、膨大なデータを分析した結果から導き出されたアルゴリズムに沿って、感情や気の迷いは一切なく、淡々と売買を判断し、資産運用していきます。このほったらかしでおまかせが、AI投資の基本姿勢です。

 

ここまで書くと、AI投資はいいことずくめのように感じますが、100%完全な投資というわけではありません。

 

というのもAI投資が運用成績のトップを独占してはいないからです。利益幅で他の投資に負けている部分もあります。損をしていることはとても少ないようですが、利益が他の投資に比べて低い場合があるということです。それでも銀行の利息とは比べ物にはなりません。

 

AI投資は、インデックスファンドのようにベンチマーク(トピックスや日経225などの指標)に連動するのではなく、データに沿って利益を追求するものです。インデックスファンドは全体相場が下がっていても、そこから大きく外れていない限りは、投資はうまくいっているとみなされます。

 

AI投資は投資元本に対して利益を追求していくので、判断により売りと買いを繰り返して利益をあげようと試みます。相場が下落傾向のときは細かく売り買いをしてくれるので、成績は上がります。

 

逆に相場が上昇傾向にあるときは、相場に連動するインデックスファンドよりも収益が伸びない場合があるようです。でも、利幅が少なくなるだけで、損をしているわけではありません。この投資スタイルを「絶対利益追求型」と呼び、AI投資にはこのスタイルが多いようです。

 

また、AI投資には自動リバランスするものがあります。最初に決めた投資の配分(例えば外国株40%、投資信託20%、国内株式20%、海外債券20%)が、年数を経てそれぞれの価値が変わり配分率が変わってきます。このときに比率をもとに戻す機能が自動リバランスです。

 

この自動リバランス機能も、場合によっては利幅を下げてしまうこともあるようなので、おまかせのメリットでもありデメリットでもあります。

 

 

杉原 杏璃

投資家/タレント/実業家