一家の働き手や年金を受け取っている人などが亡くなったとき遺族が受給できる「遺族年金」。本記事では、夫が会社から独立直後に急逝した家庭の事例をもとに、驚愕の遺族年金受給額について三藤FP社会保険労務士事務所代表の三藤桂子氏が詳しく解説します。
IT会社から独立直後の35歳夫急死…妻も驚愕の「遺族年金額」【FPが解説】 (※写真はイメージです/PIXTA)

独立前後での「遺族年金受給額」いくら違う?

ここで、Aさんの夫が独立する前後での遺族年金受給額を比べてみましょう。

 

[図表1]Aさんが独立する前後での遺族年金受給額
[図表1]Aさんの夫が独立する前後での遺族年金受給額の比較


※1:厚生年金保険の被保険者期間が300月(25年)未満の場合は、300月とみなして計算(円未満切捨)
※2:2022年度の年金額にて計算(子の加算を含む)

 

さらに、お子さんが成長し、遺族基礎年金に該当しなくなったあとも遺族厚生年金は手厚くなっています。Aさんが65歳になるまでは次の金額を受け取ることができます。

 

[図表2]子の成長後のAさんの夫が独立する前後での遺族年金受給額(Aさん40歳~64歳)
[図表2]子の成長後のAさんの夫が独立する前後での遺族年金受給額の比較


※3:夫が死亡したときに妻が40歳以上65歳未満、もしくは遺族基礎年金を受け取っていた「子のある妻」が、遺族基礎年金を受け取ることができなくなったときに40歳以上の場合。

 

Aさんのご主人が会社員だった場合、Aさんが再婚する等、遺族厚生年金の受け取る権利が消滅しない限り、原則、終身で遺族厚生年金を受け取ることができたのです。

働き方を変えるときは「万一の備え」も見直す

多様な働き方をする人が増えるなか、スキルをもって個人事業主として独立開業する人が増えています。

 

会社員、つまり厚生年金保険に加入中に亡くなった場合、加入期間が短くても25年で計算してくれるため、遺族年金の受給額には大きなメリットがあります。独立開業したいと考えている人は、自分に万一のことがあった場合、残された家族の生活がどのように変化するのか検討し、公的年金以外の備えを確保してから決断することをお勧めします。
 

 

三角桂子

三藤FP社会保険労務士事務所

代表