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負けを取り返すための取引は株式相場からの「退場」のサイン
株式投資で大切なことは「大きな利益を上げるより大きな損失から資金を守ること」です。投資初心者であればあるほど、短期間で大きく資産を増やそうという心理に駆られてしまいます。しかし、短期間で資産を増やすという無謀な目標が日々のトレードに焦りをもたらし、無理なトレードへと繋がってしまいます。
多くの初心者トレーダーは無理なトレードをした結果、多大な損失を被ることになります。短期間で資産を増やす予定が短期間で資産を大きく減らしてしまったトレーダーは正常な判断ができるはずもなく、感情に任せたトレードを行うようになってしまうのです。
感情に任せたトレードとは自分のトレードルールや相場の流れにまったく従わないトレードのことを指します。感情に任せたトレードは心理的に追い詰められるほど、無謀で自分の都合でしか考えられないものになります。
投資初心者にありがちな「次の取引で前の負けを取り返そう」という考え方はまさに感情トレードに足を踏み入れている証拠です。感情を優先し、思考停止状態になったトレーダーの末路は相場からの退場です。長く相場の世界で生き残っていくためには、自分の資金を守る強いメンタルが必須なのです。
投資初心者が取るべきリスクは「資産の1％」まで
プロの投資家はリスクマネジメントを怠りません。リスクに対してシビアな姿勢を取れるからこそ継続した利益を出し続けるのです。なかなか利益を上げられない投資初心者は、自分のリスクに対する考え方を見直しましょう。
リスクに対する考え方を見直すためには、まず1度の損切りでどこまでリスクを負えるのかを考えましょう。損切りのポイントを決めていても、「1度の損切りで資産の何％まで」などより詳細な損切りルールを決めている投資初心者は少ないはずです。
投資初心者が1度に取ることができるリスクの範囲は「資産の1％」が原則です。資産の1％の損切りであれば、たとえ5回連続で負けたとしても同じ量の建玉での取引を継続できます。逆に1度の損切りで資産の10％を失ってしまった場合、持つことのできる建玉が減少し、10％の損を取り返すことは難しいでしょう。
早く結果を出したい気持ちは理解できますが、自分が取ることのできるリスクをしっかり見極めることが、プロの投資家に近づくための第1歩であることを認識するべきでしょう。
株式会社ソーシャルインベストメント 取締役CTO
川合 一啓
