FXでは、焦って間違った方法で続けることで、損がどんどん膨らみます。では、その「間違った方法」とは具体的にどのようなやり方を指すのでしょうか? 投資初心者がやりがちな失敗を例に、株式会社ソーシャルインベストメントの清水一喜氏が解説します。
「必ず失敗する方法」から学ぶ…FX投資で勝つ方法【プロFXトレーダーが解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

3.検証を行わずに直感的にトレードを行う

FXは直感的にトレードを行って勝つことはできません。もしかしたらFXはそれ専用の才能があって、才能がある人しか成功しないのだと思っている人もいるかもしれませんが、事実はそれとはまったく逆です。

 

誰でもできることを、誰にもできないくらい繰り返すことがFXで勝つコツです。

 

まずは仮説を立てそれを検証していくことです。そうでなければ勝った原因も負けた原因も分かりません。確かに、勝った原因や負けた原因が正確に分かるわけではありませんが、データとして勝率は出せます。

 

仮説をもとに成功と失敗の原因を考え、それをまた検証していくという地道な作業の繰り返しがトレーダーの仕事であって、優れた才覚がありそれに依存してトレードを行っているわけではありません。

 

ですから直感的にトレードをするのはやめましょう。

 

努力せずに直感的にトレードをして、成功できるビジョンがあるという人は結局努力をしたくないだけです。それを認めなければ先に進めないし、FXから撤退することになります。

4.1回の勝ち負けに一喜一憂する

FXはトータルで利益を残すことが必要です。FXに限らず投資が100%成功することはあり得ません。必ず負けることがあるのがFXなので、例えば週単位とか月単位で収益を見るような見方に変えてみましょう。そのためには勝っても負けても継続するということが大事です。

 

負けたから萎えてしまって取引を行わないということはいけません。むやみにエントリーすることはポジポジ病なのでやめなければなりませんが、毎日チャートは見ておく必要があります。

 

冷静に自分のルールに従って感情を交えずに淡々とトレードしていくことが重要です。

 

勝率ではなく損益率を重視する

9回勝って1回負けてもトータルで損をする可能性があります。たとえば、勝った時に1Pipsで負けた時に10Pipsだとすれば、トータルで損をしてしまっています。人によって向いているスタイルは異なりますが、負ける回数が多くても一度の取り分が大きいやり方ならば、勝率が悪くても十分トータルで利益を残すことはできるのです。

 

1回の勝ち負けを気にするのではなく損益率を重視してみましょう。

 

長い目で利益を出すことを考える

FXには10年行って初めて利益を残すことができたという人も存在します。

 

かと思えば、3ヵ月ですぐに利益を出せる人もいます。しかし、3ヶ月で利益を出せても、次の月には損を出してやっぱり向いてないのだと考えてやめてしまう人もいます。

 

まずは3年を目安にして計画していきましょう。短期的に利益を上げると考えるのではなくて、初期資金1万円程度から少しずつ技術を身に着けていくことが大事です。

 

それでも複利を使えばFXで稼ぐことは十分可能です。

 

まとめ

感情的になったり直感的にトレードするのはやめましょう。

 

負けてむきになって負け分を取り返そうとしたり、一発当てようとするような賭博的な行為は投資の考えとはかけ離れています。

 

投資とは地道にデータを集めて検証していくことでしか勝つことはできないのです。

 

 

清水 一喜

株式会社ソーシャルインベストメント 執行役員