ストレスや食生活は無関係…「20代で薄毛の人」と「60歳でもフサフサの人」の差【専門医が解説】

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ストレスや食生活は無関係…「20代で薄毛の人」と「60歳でもフサフサの人」の差【専門医が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

20歳前後のうちから薄毛に悩む人もいれば、50歳、60歳でもフサフサの人もいます。この違いは一体なにが原因なのでしょうか。東京メモリアルクリニック院長の栁澤正之氏が解説します。

遺伝は絶対ではない…個人の体質が原因

「薄毛が遺伝する」というのは正しい情報です。父親、祖父、叔父、兄弟など、家系の男親族に薄毛が多いようであれば、やはり薄毛になる確率は高いと思って間違いありません。

 

ですが、兄弟でも顔や性格が微妙に違うように、父親、祖父の影響を100%忠実に引き継ぐわけではありません。AGAは多因子遺伝といわれ、複数の遺伝子情報を総合した結果、DHT感受性の差、つまり薄毛になりやすい、なりにくいという違いが個人の体質として現れます。

 

また、男性については母親だけから受け継ぐX染色体(遺伝子)にも薄毛の情報が含まれるため、母家系、特に母方祖父の影響を受けやすい傾向にあるとも考えられています。

 

薄毛の遺伝子を父親と母親からどれだけ引き継いだかの確率の問題になってくるので、家系に薄毛が多かったとしても、あくまで「薄毛になる確率が高い」程度で、絶対に薄毛になるというわけではないのです。

 

なので、兄弟でも薄毛になる、ならないの違いがあったり、父親、祖父が薄毛だからといって、子孫が必ず薄毛になるわけでもありません。

 

余談ですが、一卵性双生児は同じタイプの薄毛になることがわかっています。また一卵性双生児の場合、他の臓器同様に移植手術の拒絶反応が起こりませんので、弟の毛髪を兄に植毛する、という興味深い研究も行われています。

 

残念ながら一卵性双生児以外では、どんなに顔や性格の似ている兄弟間でも植毛しあうことはできず、拒絶反応により移植した毛髪はすべて死んでしまいます。

 

AGA(薄毛)になる、ならないの差は、簡単にいえばすべて個人の体質によるものです。遺伝も影響しますが、絶対ではなく、あくまで傾向のひとつと考えてください。

「薄毛」は治せる…気になる人は早めの治療を

AGAになりやすい体質の人でも、いまはちゃんとよくなる治療法があります。20数年前までは治療法がなかったので、あきらめるか、カツラをかぶるかしかありませんでした。そのころに比べればよい時代になったと思います。

 

前述の通り、男性ホルモンはAGAの直接原因ではないので、AGA治療で男性ホルモンが減ることもありません。20歳前後の早くから薄毛が進行するタイプの人でも、家族に薄毛が多く心配な人でも、あきらめる必要はありません。

 

大きな副作用もなく、ちゃんとよくなる治療法がありますので、薄毛が気になる方は早めの治療をおすすめいたします。

 

 

栁澤 正之

東京メモリアルクリニック

院長

 

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。