(※写真はイメージです/PIXTA)

健康意識の高まりを受けて、趣味としてランニングを始めている人が増えています。しかしなかには、「走ると股関節が痛い」という悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。股関節痛は膝痛と並んで、ランナーを悩ませる大きなトラブルのひとつ。走ると股関節が痛くなるのはなぜでしょうか? 世田谷人工関節・脊椎クリニックの塗山正宏先生が解説します。

走ったあとは、痛みが出る前にストレッチ

大事なのが、「走ったらそのまま終わり」にしないこと。ランニングが終わったら、必ずストレッチをおこなって、脚の疲れを素早く取り除くことが大切です。

 

走ったらすぐにおこなうとよい簡単なストレッチを紹介します。ぜひ、ランニング後の習慣として取り入れてみてください。

 

(1)ハムストリングスのストレッチ

立ったまま、左脚の膝周辺を両手で抱え、胸に引き寄せる。前屈みにならないように。20〜30秒間キープする。反対側も同様におこなう。

 

*転倒予防のために、壁に背中をつけた状態でおこなうとよいでしょう。

 

[図表1]ハムストリングスのストレッチ
[図表1]ハムストリングスのストレッチ

 

(2)大腿四頭筋のストレッチ

立ったまま、左脚を後ろに折り曲げ、左手で足首をつかんでお尻に引き寄せる。20〜30秒間キープする。反対側も同様におこなう。

 

[図表2]大腿四頭筋のストレッチ
[図表2]大腿四頭筋のストレッチ

 

(3)お尻周りのストレッチ

右脚を左脚にかけ、上体を右側にねじる。20〜30秒間キープする。反対側も同様におこなう。

 

[図表3]お尻周りのストレッチ
[図表3]お尻周りのストレッチ

 

「変形性股関節症」になると手術の可能性も

 

股関節の痛みで気をつけたいのが、「変形性股関節症」の場合です。変形性股関節症は、股関節のクッションの役割をしている軟骨が摩耗してすり減ってしまい、骨盤側の受け皿の部分や、大腿骨側の先端の部分が変形することで、痛みが生じたり、可動域が制限されたりする疾患のこと。

 

変形性股関節症を発症したまま無理にランニングを続けると、ますます軟骨の摩耗が進み、ひどい場合は歩行が困難な状態になってしまいます。

 

変形性股関節症を放置すると、階段昇降やしゃがみこみ、立ち上がりが不自由になったり、日常的に痛みが持続したり、QOLが著しく低下してしまいます。もっとひどくなると、手術をしたり、人工関節に置換したりする必要も出てきます。

 

股関節だけでなく、太ももや臀部までも痛みを感じるなど、変形性股関節症が疑われる場合は、早めに整形外科に相談をしましょう。そして一旦ランニングをストップするとともに、大腿四頭筋、内転筋、ハムストリングス、臀筋などを鍛え、股関節周辺の負荷を減らすようにしましょう。

 

ランニングは健康維持のためにとても役立つ運動です。しかし、ランニングを続けた結果、股関節をはじめ、体を害してしまってはまったく意味がなくなってしまいます。

 

もし、「股関節周辺の痛みが気になるけれど、どうしてもランニングしたい」という場合は、医師の指示を仰ぎつつ、走る場所をロードではなく、室内用のランニングマシンなどのトレッドミルに変えてみるのも手。トレッドミルの方が反発の衝撃が軽減され、関節に対する負荷が軽くなります。

 

いずれにしても、医師の診断を仰ぎ、無理のない範囲でランニングを継続することが、長い生涯にわたってランニングを楽しむコツといえるでしょう。

 

※筋力訓練をおこなう際の注意点

無理な運動はケガの原因になります。痛みや違和感がある場合はすぐに中止しましょう

 

 

塗山 正宏

世田谷人工関節・脊椎クリニック院長

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※本記事は、オンライン診療対応クリニック/病院の検索サイト『イシャチョク』掲載の記事を転載したものです。

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